川田アキラ/40代 ゲイ 感染7年目
自分の場合、当時のパートナーの発症・告知ののちに自分も検査を受けて感染告知を受けました。
パートナー以外ともリスキーなセックス(危険行為)を行っていたので、検査場で告知されたときには「あぁ、やっぱり俺もか・・・」という気持ちでしたが、自宅に戻ってパートナーに電話で検査結果を伝えて一人になったときには「なんで俺たちが・・・」という気持ちで胸がいっぱいになりました。入院中のパートナーはいつまで生きていられるんだろう、せめて最期は俺の腕の中で逝ってくれ、でもそれまで俺が生きていられるんだろうか、今の仕事は、親に何て言おうか・・・など、色んな思いが頭の中を駆け巡っていたのを覚えています。
その夜は朝までPCの前で「エイズ」「HIV」という言葉でひたすらネットを検索していました。その中で見つけたのがある個人のHPでした。その中の、
「われわれは一人じゃないんだ」
「いっしょにがんばろうよ」
との言葉に救われた気がしました。
その後、そのHPのオフ会に参加して、初めて自分たち以外の陽性者に会ったとき、かつて自分のゲイというセクシャリティに目覚めてからゲイ雑誌を読んだりゲイコミュニティに足を運んだときと同じ感動、つまり「自分の他にも『仲間』がいたんだ」「自分は一人ぼっちじゃないんだ」という気持ちを感じ、この病気と向き合える決意ができたんだと思っています。