陽性者と家族の日記

歌のプレゼント

なぎさのペンギン

新年の三が日も終わった、昨日の夜のこと。

同じHIV陽性者の友だちから、メールが届いた。
<お年賀の代わりに>と書かれたメールに
何かのリンクが貼ってある。
とりあえずそれをクリックしてみると、
あるドキュメントがPCのデスクトップに、
自動的にダウンロードされた。

ファイルを開くと、歌が流れてきた。

平井 堅。
いきものがかり。
小田和正&大橋卓也のデュオ。

薄暗い部屋の中、PCのプレイヤーから流れてくる
温かくて、爽やかな歌声。
年末年始の休みも終わり、明日から仕事かあ…
そんな重い気持ちも、彼のプレゼントで吹っ飛んだ。

本当にありがとう!
これで明日からの1週間、そしてこれからの1年、
またがんばれそうだよ。

こんなこじゃれた彼には、どんなお礼を返せばいい?
今度会うときまで、ニヤニヤしながらプランを練る
ことにした。

みなさま、あけましておめでとうございます(^.^)
本年もよろしくお願い致します。

初詣その2&3

つばさ

午後、お稲荷さんと神社を駆け足でお参り。
どちらも家からは車で20~30分の範囲なのだけど、
行ったことがなかったのでおもしろかった。

参道の露店でそれぞれの名物といわれるものを食べ歩き、
せっかくだからとお昼もちゃんと名物料理を食べ、
なんだかお参りというより食べて終わった感じの半日。

こんな観光気分でお参りしてご利益あるかなあ。
まあ、ちゃんと2日にいつもの神社にお参りしたからいいか。

「お守りは人からもらった方がご利益があるから」と、
一緒に行った人が神社でお守りを買ってくれたのがうれしかった。

胸がいっぱいだったけど、それ以上にお腹もいっぱいな今の私・・・。

必要なコトバ

ガジ

(結果的にですが)3ヶ日を外して今日、初詣に出掛けた。
それでも人が多いのに、ビックリ!!

去年は仕事で色んなことが起こり、
思ってもみない方向に流されて翻弄した一年だったせいか、
今年に向けての不安からか、
数年振りにおみくじを引いてみようかと。

嫁さんは横で見ているだけで、「自分はいいから」というので
自分だけがジャラジャラとおみくじの筒を振って。

そこには・・・

『世に順応して自然に育っていく良運あり。
右に左に揺乱されないために
おごらず、誇らず勉強を続けなさい』

努力はすぐに結果が表われなくても、
いつか、どんな形でか、自分や自分の身の回りの実に
なるんだろうなって思ったりして、
今の自分に必要だから、巡り合った言葉なんだと思った。
うぅぅ~、おみくじ、あなどりがたし!!

今年もよろしくお願いします

初詣

つばさ

2009年2日目。いつものように娘と初詣に。

去年、娘はおみくじで「凶」をひくという、
ある意味貴重な体験をしたので
(本人曰く、その通りあまり良い年ではなかったらしい)、
おみくじをひくのが怖かったようだけど、
今年は「小吉」。ちょっと浮上するかな?

私は「中吉」。去年はどうだったか忘れた・・・。
おみくじはひくことに意義があると思っているので、
あまり結果は気にしていないかも。

変わることもあり、変わらないこともあり、
うれしいこともあり、悲しいこともあり、
そうやって一年が過ぎていくんだろうなあ。

元気でこの日記に書き込めることを感謝しつつ。
今年もよろしくお願いします。

新年、あけましておめでとうございます

朱美

2009年に、なりました。今年も母と私の二人三脚の生活が、始まりました。大晦日は手作りの、おせちと、もちっこで、おもちを、つくのに、大忙しでした。年越しそばも食べてあとは、新年を、迎えるだけになり、ホットしました。
あけて、ついたち、お天気もよく、母と、お雑煮を食べ、今は、のんびりしてます。
今年も、稔り多い、よい年に、なることを、祈りながら。          朱美

新年あけましておめでとうございます。

ヤマモト

世間的には急速に悪化した景気のため、あんまり祝賀ムードではない感が新聞を読んでいると感じられます。

年金や医療の抜本的な構造見直し・改革が待ったなし、と叫ばれている中で自分や他の多くのHIV+のみんながこれからも変わらず医療を受け続けられればいいな、と思います。
思っているだけではだめかな?ささやかながら、日記をつけていく中で、拙い意見が申せれば、と思います。

新年の挨拶にかえて。

初めてと改めて

つばさ

昨日今日と、友だち数人と少し遠出。

今日はロープウェイに乗って、駒ヶ岳という山に登った。
標高2600メートルくらいまで、
バスと文字通り、ロープウェイで登れるというところ。

友人が誘ってくれなかったら、
絶対に山に登ろうなんて思わなかったけど、
行ってみたら、お天気に恵まれたということもあり、
予想以上の感動と爽快感があった。

切れるほどの空気の冷たさを感じて、
目が痛くなるくらいの雪の白さを見ていたら、
いろいろ大変なことがあった1年で、
少し暗い気持ちだったのだけど、
来年はいいことありそうな気がしてきた。

あと、この旅では、久々に一眼レフを持っていって、
写真をいろいろ撮ってみた。
最近は携帯カメラで十分と思っていたけど、
やっぱりちゃんと撮るっていうのは楽しいと再認識。

初めてと改めての体験のすばらしさを発見した2日間。
2009年もいろんな発見がありますように。

さよなら2008

たたみ

2008年もあとわずか。

年末の掃除もとりあえず終了。
(ある程度目をつぶって)
あとは年賀状を書くくらいです。

今年も実家で歳を越します。
病気になって家族の大切さを本当に痛感しました。
そんなわけで実家ではふらふら遊びにいったりせずに
できるだけ両親と過ごそうと思います。

2008年大きいイベントはいろいろありましたけど、
ここに書く話題としては

薬をはじめた

これに尽きます。
幸い、うまくいってるみたいで一安心。

とりあえず病気のことはもやもやと胸のうちにかかえつつも
(これは死ぬまで続く問題)
ひと段落したわけで、

来年は、本来の「人」として進歩・成長できる年にしたいなあ・・・と思います。

来年こそ、もっと「実行」の年にしたい。
まずは最初の3ヶ月。

皆さんも健やかで良い年末年始をお過ごしくださいませ。

去年の今と、今年の今

みのる

先日、病院からの帰り道。

ちょうど去年の今頃、命の線引き。という文章を書いた事を思い出した。

病院に行って薬を貰う。2ヶ月分で、40万弱。
特になんて事はない、定価2000円くらいのかわいらしいバッグに入っている。

今でも世界に目を向ければ圧倒的に多い、抗HIV薬を飲めない人達。

彼らと僕との違いは。
日本人であるか。

そうでないか。

たったそれだけ。

資本力や国力、そんな言葉だけで片付けてしまうには、あまりに易い。

外国に憧れて、年に何回も行く人がいた。
彼は僕より年が二まわり弱ほど離れていた。
長く生きてきて、日本という国が嫌になり、自分にはその贔屓にしている国が合っているんだと言っていた。
人も良くて、衛生的ではないけれど、そんな雰囲気も好きだと。

いつかお金を貯めて、定年後、そっちで暮らしたいとも。

それを聞いた時、思わず返してしまった言葉。

でも、あなたは日本人だよね。
世界中何処に行っても日本人だ。

さらに続けた。

僕は、自分と同じ日本人に傷つけられたような事もあるけれど、それでも救ってくれたのもまた日本人だから‥。そう思ってる。

そういうとその人は言った。
その国に行くことで逃げていたのかもしれない。
ありがとう、と。

僕には外国の人だから、どうという考え方はあまりない。
昔、10代の頃僕のことを買ってくれたお客さんの中には外国の人達もいた。

だから、日本人であろうがそうでなかろうが、することや僕のような人間に対して抱く気持ちに大差はないなと思っていたからだ。

でもそれを始めたのは、お金を稼ぐ目的ではなく、親のような愛情を求める為。
それと自らを壊す為。というのが目的だったから、何処も長くは続かなかった。

それでも得られた少しのお金。今の自分が思うには、その年頃では不釣り合いな金額で、泊まり歩き、また壊し続けた。
そういう感覚を味わいたかったから。

そんな昔の事もその人には話していた。

子供の頃のことも、街で救われたような事も。
だから、ありがとうという言葉が出たのかもしれない。

僕の飲んでいる今の薬、毎日飲まなくてはいけないこの薬。

みんなの払った税金が投入されている。

ここでも、僕は救われている。

去年、命の線引き。という文章を書いたあの時の気持ちは。

今も全くかわらない。

僕色 

なぎさのペンギン

今年もあと5日あまりでおしまい。
はじまりの合図は特になかったのに、こっちおいでと
誘われるままについて行ったら、だからもっと~ってけしかけられ、
どんどんコトが進んでいった。
こうやって、そばにいていいんだね、そう感じたら気分は夢の中。
上がる!

行き先の分らないトレインに乗り、車窓の風景を眺めながら
僕は手紙を書く。
過去への手紙、現在への手紙、そして未来への手紙。
心の声に耳を傾け、流れの不思議さに感じ入りながら、
未来への旅はまだまだ続いていく。
また君に会える日を空想しながらも、通り過ぎるままに
いくつも手に入れた出会いのかけらも握り締めている。
そうやってつながったたくさんのトモダチ。
今の僕は僕色。君の色もステキだけれど、僕は僕の色でいくよ。

今日という名の駅をそろそろ発車しようとしている僕。
車窓の外には夕日が鮮やかにきらめいている。
2008年、さよなら、またね!