陽性者と家族の日記 “なぎさのペンギン”

9月が終われば

なぎさのペンギン

☆20☆

HIVを
“自分の問題”として
とらえるようになって
今年で20年になります

あっという間でした

とりあえず
ここまでは来ました

学んだこと
ほんとにたくさんあります

たとえば…

思っていたより〇〇だな、
っていう気持ちと
いや そうでもない と
否定する部分 と

ほとんどのものごとに
たいていの場合は
この両方が備わっていて
ただし 配合比率が
それぞれ違う

どう見きわめるか
めっちゃ大事

とか

「自分を大切にする」ことの
本当の意味は 時間をかけ
ゆっくり 自分の中になじんでく
だから感情には”流されまい”

時には 外を見て
風にも当たらなきゃ
そこから先へは進めない

など…

もちろん

自己管理は”肝”

時間が経つごとに 生きなきゃ、
という思いが高まり 自分を
鍛えるのが楽しくなりました

でも
まだ終わりじゃない
(と思いたい)

僕にとっての
“このあとの20年”

どこまで続く?

たまに考えます

時間の大切さをかみしめつつ

昼も夜も
たまには “自分のペース”ででも
駆け抜けられたら

まあ いいでしょう

☆LOST☆

毎年 この時期に

「Wake me up when September ends」

という曲を聴いています

ちょうど20年前
アメリカのロックバンド
Green Day(グリーン・デイ)が
発表した 世界的ヒット曲です

“9月が終わったら起こしてね”

という題名は

“10月になるまで眠らせて”

を意味しているのかな

ヴォーカルの ビリー・ジョー・
アームストロングは 10才の秋
9月に 父親をガンで失いました

失意の経験をもとに
20年後 当時の気持ちをつづった
歌を作りました

自分と同様に残された母親を
なんとか励まさなくちゃ と
けなげに耐えつつも

“ちょっとだけ 泣き暮らしてもいい?
少し休んだら 立ち直れるからさ”

ビリーは そう考えたのか

すごく残念だけど
“サヨナラに強くなる”のって
とっても大事なことだと思う

それでも
大切な人が世を去った
その”月”の記憶は
永遠に忘れられません

あのときの空気感
眺めた景色
すべてが そのまま残る

毎年4月に父の命日
母が10月
そして突然 世を去った
亡きパートナーの11月

僕には3回

あとひと月ちょっと
彼が愛した九州へ
6年ぶりに行ってきます

揺れ続ける世界で

たくさんの人たちが
少しでも 笑顔を浮かべて
暮らせますように

疾走

なぎさのペンギン

暑かったのは 確かです

ただ 僕はもともと
暑さに強い、というか
夏向きにできてる人間
草津のような熱めの風呂
も大好き

現在の住みかは
最高気温で有名な北関東
今年も40℃台を何度か経験し
感覚がマヒしちゃったかな?

炎天下に 自転車で往復50KMの
ツーリングに5回挑みました
アスファルトの上は灼熱でも
水を貯えた田んぼの脇道が
こんなに涼しいなんて!
吹き抜ける風が噴き出る汗を
瞬時に乾かして 爽快でした!

相方くんと行ったお祭りや花火
仕事で高評価をもらえたこと

特に問題なく
毎日 楽しく走り回れて

これ以上の高望みは バチ当たり
かな?

☆さよなら夏の扉☆

どんなことにも
終わりは必ずあるんだな

(たぶん)今年最後の猛暑日

昼過ぎまで照っていたのに
いきなり 雲が湧いてきて
写真のような 不可思議な
空に変わりました

あ、はるか上空で いま
シベリアからの空気が
吹き込んでいるんだ

夏の扉 これで閉まるな
バイバイ 来年また会おっ

いきなり
ナイアガラが落ちてきた

しぶきを上げる突然の大雨
20分で気温が10℃も下がり
瞬時に 新しい世界に

秋ですね

☆雨燦々☆

河合優実ちゃん、3yrs ago!

Welcome !

なぎさのペンギン

☆15年☆

5月の終わりに
15年以上の付き合いになる
海外の友だち数名が 相次いで
日本にやって来ました

HIV+の人も そうでない人も
おひさしぶり~ のあいさつ

僕は観光の仕事もしていますが
最新の日本トレンドについては
実は彼らの方が詳しかったりして

↑反省しろよ!

旬のスポット、食事や買い物、
博物館等で一緒に過ごし

でも、お茶の合間に
Doxy-PEPに関する話題も
スッと出てくるあたり
なるほど 今は2025年なんだ
と思いました

考え方も違えば生き方も違い
信じる神様や夢中になる対象も
バラバラ そこは干渉せず

ってか 違い過ぎて
お互いよく分かってないはずで

にもかかわらず…
じゃないな
だからこそ 許容しあって
続いているんでしょう

6月のプライド行事への参加も
彼らの目的の一つかも ですが
僕は仕事で時間が取れず

別グループですが
“相方くん”も友だちと一緒に
笑顔で週末を過ごしました

行けなかったけど
僕もうれしい !

☆45年☆

最近の もうひとつの収穫は
学生時代の友だち数名と
家から近くの観光地に
旅行できたこと

出会ってから もう45年

子育てもひと段落
孫に恵まれた友もいます
定年退職も間近に迫り
時間的に余裕ができたこそ
の タイミング

お互い 変わったようで
中身は ほぼ変わってない?

いやいや
旅だからこそ可能になった
じっくりと話を聞く時間の中で

それぞれの人生で
実は本当は 色々なことが
あったんだなと
ふだんは 何も言わないけど

この時だけは

ああ 年を取ってよかったな

そう思えました

☆55年☆

仕事がてら 2025大阪万博
に行ってきました

いろんな批判はあるみたい
けど僕には すごく楽しい
イベントでした

1970年万博の当時、
既に生まれてはいたけど
幼な過ぎて家でお留守番
今回が わが人生 初万博

自分がどんな場所に
生まれ 育ち
他とは何が違うのか?

“自分の価値観”の意味を
おのれに問いかけた
貴重な時間になりました

サステナブルに生きる
時代を反映してか
技術革新を賞賛する展示は
控えめ(個人の印象)
経済的な先進国より 中東や
中央アジア、アフリカ諸国の
存在感が際立っていたな

個人的には

同じ言葉を話し
同じ肌&髪の色の
人たちしか周囲にいない
のがあたりまえ

では もうなくなっています

僕が暮らす街には かなり
多くの外国人が暮らしていて
最近 その中の何人かと
知り合いになりました
(まだ友とは呼べないレベル)

あえて知る機会の少ない
彼らの母国はどんなところか

未知を知に変えられたら
自分の境界線が 少しは
あいまいになるかな?

大屋根リングの上から
自分と その回りにある
さまざまなものの行く末を
夜風に吹かれながら
ふと 考えてみました

これから万博に行かれる方へ…
会場内 め~っちゃ歩きますよ
その覚悟は必要
暑さ対策も必須やね !

☆Forbidden Road☆

たがいの距離

なぎさのペンギン

昨年の今ごろは
健康診断でチェックが入り
ちょっとヒヤヒヤ…

今年は自信をもって 元気に
春を迎えられた気がして
うれしいです

☆2025年の桜☆

雪が降る一方で、
最高気温が25℃以上の
夏日も観測された
2025年3月

不規則な天候にも関わらず
桜並木は 今年も輝くような
白の世界を描いてくれました

☆たがいの距離☆

僕が住んでいる関東郊外の街は
アジアからを中心にした
一定数の 外国の人々が
暮らしています

多くは学生ですが、民間企業、
小学校や中学校のALT(英語指導
助手)として働く人たちも
増えてきました

今年は地元の日本人も一緒に
お花見会を行いました
彼らの日本語のうまさには
あらためて驚かされたな

でも、日本語ペラペラなら
万事が順調か、といえば
そうでもなく…
意外な悩みがあるようです

たとえば 日本人は
人間関係を円滑にするため、
無意識に 他人に頭を下げ
”けんそん”の態度を示します

これは独自の文化で
この国に生まれ育って 肌感覚で
身についたものであり ことば
の能力とは直接関係ありません

けれど
日本語が流ちょうだ、と
いうだけで
こうした社交辞令まで
日本人と同等のレベル
を求められがち

そうでないと分かれば
「やはり外国人だね」と
距離を置かれてしまう

そもそも なぜそこまで
要求するのだろう?
それ 本当に必要?
という話で…

そんな僕自身も
他国の文化について
知らないことだらけです

そこで 最近は仕事上でも
世界の国々を調べる
という準備に、より
時間をかけるように
なりました

世界の情勢がどんどん
難しくなりつつある今

せめて 個人対個人 の関係では
たがいの距離を縮めたい

という思いが 常にあります

☆不意のお知らせ☆

先日、5年来の友だちに
自分の病気について
伝えました

おたがい忙しく それほど
ひんぱんには会えないけれど
会った時には けっこう”深い”
話もする間柄

いつかはちゃんと…という
気持ちがずっと 僕の中に
あったけど チャンスがなくて

健康にからんだ話が出た
タイミングだったので、
自然と口から流れ出ました
自分としてはスムーズに
話せたと思っています

「そうなんだ
自分の周囲にも何人かいるよ」

という反応

なんというか…
話しやすかったな

現在のパートナーに出会い
付き合うまえに伝えたときも
似たような反応だったことを
思い出します
2000年代前半とは やはり
状況がずいぶん変わってきた
ようですね

正直 ホッとした
5年かかったけど 時間をかけ
タイミングを見極めてよかった

ありがとうね


☆ネーブルオレンジ☆

HOME

なぎさのペンギン

駆け込みで冬がやってきた、
いきなり寒い 令和6年の暮れ

今年も 世界で 日本で
さまざまな動きがありました
(来年は さらに大きな”うねり”
がやってきそう?)

僕にとっての2024年は…

重大な忘れ物や失くし物を
せずに済んだ(ラッキー)

少しづつ体を軽くし、
運動量を増やしたおかげか
気になっていた検査結果の
値が改善した
(カゼなどで体調を崩すこと
もゼロで 幸運を思い知りました)

などが挙げられるかな?

毎年のことですが、結局は
一年を通じ無事に過ごせた
ことへの感謝に尽きます

30代、40代、50代…

年を取るにつれ、
変化に対する柔軟性が
どんどん失われていく
不安がありました

”頑固”になりたくない、
なるまい、と 逆に
意固地になったり

努力なくしては先に進め
ないことが どんどん増え
プレッシャーに感じた時期も
あったけど

50代の最後を迎えた今は
現状が楽しい !

マイペースよりも
適度な調子で 何かに
”せっ突かれる”ことが
日々の生活に
緊張を与えてくれる

「だらだらすんな!
スピード落ちてんぞ! 」

みたいにね

今の自分にとっては
それがいちばん大切な
メッセージに思えます

☆2025を前に☆

次々と更新されていく
テクノロジーや価値観に触れ、
頭をメンテナンスする作業

もちろんだけど、
アップデートはやっかい
でも それすら ”楽しい! ”
と 感じられたのは…

過酷な競争社会を生き抜いて
きた 若い世代の人たちから
今年も たくさん学べたから

僕は未婚で子供がいないので
そうした機会は貴重なんです

そして
僕にとっての HOME
安心できる 居ごごちのよい
場所があることは 大きいです

笑顔をもたらしてくれて
いるのはまちがいなく

生まれた場所に戻って
新たな人たちとめぐり逢って

“うん、自分はここがいい、
これがいい”

と 言い切れるようになった
から、”今” があるのだと
実感します

だからこそ

ふだんは 安全地帯である
ホームを離れ、ちょっと
背伸びして冒険しよう、
チャレンジしてみよう、
と考えるのかも

毎日を支えてくれている
先端技術や 人々の優しさや
恵まれた環境に
たまたま 出会えた

偶然の連続の上に成り立って
きた 僕なりの25年
”四半世紀”

その大半を
HIVと過ごしたのか…

そう考えると 感情を超えた
不思議な感慨を覚えます

月並みな言葉だけど、

本当にほんとにありがとう !

そう伝えたい

もちろん、まず一番は
最愛の あの人たちに!

☆HOME ~42 years later☆

42年前か~

あの頃は高校生でした!

当時を知らない人たちが
もう たくさんいますよね

☆歩道橋☆

横断歩道か、歩道橋か…
どっちにしよう?

いや、”答え” なんてない

いつまでも
そう思える自分でありたい

☆It’s beginning to look a lot like Christmas☆

心も体も暖かくして
すこやかで ゆるりとした
年末年始をお過ごしください !

10月の花火

なぎさのペンギン

秋が深まってきましたね。

☆10月の花火☆

先日、花火大会に行ってきました。

最近は秋の花火大会も それほど
珍しくはなくなりましたが、
今回のおめあては花火だけでなく、
“ドローンショー”。

地上に設置された 数千個の電飾
ドローンが空中に舞い上がり
真っ暗な夜空に”絵”を描く…
その上に重ね合わせるように
打ちあがる大輪の花火。

大音響とまばゆい光の炸裂。
秋のスペクタクルに
心が騒ぎました。

☆ホームメイド☆

僕は それなりに長く
治療を続けていますが、
病人の立場で思うのは
毎回の食事内容が
非常に大切、
ということです。

もちろん 薬や病院が支えて
くれている毎日 ではあります。

でも CD4とウイルス量だけでは
健康状態が判断できない場合も
けっこうたくさんあるよ

というのが個人的な感想。

自分自身の栄養管理だけは
毎回の通院時に個別指導して
もらうわけにもいかず
コツコツ独学しないと。

ひとり暮らしであり
365日 体に摂り入れている
ものですからね…

そう考え 毎回の食事を
なるべく自分で手作り
するように変えました。

めちゃくちゃ面倒だし
仕事終わりなどは”しんど~”
と感じることも多いですが、

電子レンジや炊飯器で”時短”
できることに気づいてからは
色々な工夫をして、いまや
趣味のひとつになっています。

最近は
毎回の食事データを入力すると
栄養バランスを自動判定して
くれるスマホアプリも多いので
それも活用。

もちろん 自己判断はせず
医師からのアドバイス等も
参考にしつつ 地道に
続けていくつもりです。

“自分自身を不安にさせない”
ためのささやかな自己防衛

とまで言ったら おおげさ?

☆第2の変声期☆

食欲がきたら 次は
スポーツと芸術の秋 w

僕も自分なりに
筋トレや有酸素運動を
楽しんでいますが
ジムやプールは 人工的に
作られた環境なので
単調になりがちです。

自分の場合、運動の目的は
いくつかありますが、趣味の
ボイストレーニングに役立つ
から という理由が大きいかな。
(特に広背筋)

年を重ねると声帯筋も衰え、
粘膜の柔軟性も失われるため、
かすれた弱々しい声になりがち。
“第2の変声期”とも
呼ばれているらしいです。

僕の 現在の目標は
ミックスボイス
(地声と高音裏声の中間部)
が よりなめらかに出せるよう
になること。

好きなことをするときは
ストレスがたまりにくいので
これからも がんばって
“声のための筋力”の低下も
防いでいこうと思います。

☆FLOW☆

↓日本公開は未定ですが、ぜひ観たい!
セリフのない動物アニメが最近の好み。

<追記>
とりあえず今年の東京国際映画祭で、
1日だけの先行上映が決まりました!

☆October Sky☆

セプテンバー

なぎさのペンギン

☆SHOGUN☆

俳優の真田広之さんが主演、製作
を兼ねたアメリカの配信ドラマ
「SHOGUN 将軍」。
史上最多のエミー賞18部門受賞 !
に輝き、海外からの観光客にも
大人気。
僕も大いに楽しみました!

気になる日本人の反応は?
正直、いまひとつ盛り上がって
いない気が…
“海外で活躍の日本人” のニュース
は、アメリカでの あの野球選手の
話ばかり。
(彼は最高に素晴らしいですが)

「いまだに日本=サムライ?
もう21世紀なんだよ、
2024年の日本を見てよ」

そんな影の声が聞こえてきそう。

☆〇〇のひと☆

いっぽうで

「〇〇の国の人って
みんなかっこいいよね~」

など 自分の印象だけで
全体を語りがちな人たちも
多いですね…

すべての外国人が 体格が良く、
彫りの深いモデル顔であるはずが
ないのにね。

日本で暮らす外国人から

「〇〇人の僕と同じ国の友だちが
遅刻したり 約束を破ると
“やっぱ〇〇人は信用できないな”
みたいに ひとくくりにされる。
がんばってても やっぱめげる」

と 聞かされることもあります。

“くくりかた” より ”その人
そのもの” のほうが よほど重要
なんですが…

☆タイプキャスト☆

ハリウッドのスターが “はまり役”に
出会い 大ヒットで世界的に有名に
なると その先の道が 分かれます。

似たような役を繰り返し演じ、
稼げるだけ稼ぐか…
全く別の役に挑戦し がらりと
イメージチェンジするか…

「はまり役ができると、多くの人が
“もいちど あれ やってくれ! ”
って そればかり要求してくる」
「いちど広まったイメージを拭う
のは とっても難しい」

など 本音にあふれたインタビュー
記事もよく目にします。

僕自身も “ある特定のカテゴリ”に
分類されている意識はあるから
なんか 気持ち わかるな~。
(スターじゃないけどね)

人種や国籍に限ったわけでなく
個人レベルで あたりまえに起きて
いる話なのかも?という気もして
きました。

☆カテゴライズ☆

とはいえ
分類はとても重要な作業。

地図上に配置されるから
人は 自分の居場所がわかり、
勉強でもスポーツでも 点数で
比較され 自分の実力を知る。

もちろん、メリット デメリット
の 両方があります。

「この病気をもっている人の多くに
こんな特徴が目立つから ここに
気をつけよう」

というアドバイスがもらえるのも
長年の 分類という研究成果が
導いてくれているおかげだし。

新たな環境で顔と名前を覚えて
もらうには “〇〇のひと” で
定着させるのがいちばん早い。

それぞれのメリット、デメリット
を生かし その先をどう動くか?
生活の中でどう使おうか?

と考えることを 最近 始めました。

☆沈黙を破って☆

ドラマ「SHOGUN 将軍」の魅力の
ひとつは、これまでの
“日本のステレオタイプ”を
上手にぶち壊している点です。

主人公の”将軍候補” 虎長(徳川家康
がモデル)は、天下統一の英雄という
より、したたかで本音を見せない
頭は良いがずるがしこい輩として
描かれ

女性たちも 男性のそばに優しく
寄り添う 控えめな “大和なでしこ”
という王道ルールから外れています。

“謙譲の美徳” に代表される
おだやかな日本像からかけ離れ
そこに新鮮さを感じた人が多かった
から 反響が大きかったのかな?

日本でのキャリアを置き去りに
この20年、海外で地道に活動を続け
知名度を高めてきた真田さん。

本当にいろんな苦労があったと思う
ので どこか 役柄と本人が重なります。

☆September☆

↓2024年11月公開の映画
「ロボット・ドリームズ」より

☆Die with a smile☆

異人たち

なぎさのペンギン

去年の秋、故 山田太一さんの小説
「異人たちとの夏」が再映画化される
と聞き 公開を待ち望んできました

最初の映画化は 1988年公開の日本映画
大林宜彦監督作

孤独な中年男が、ある日偶然
数十年前に死別した若き日の両親と再会
中年の姿のまま 彼らとひと時を過ごす、
というファンタジーです

鑑賞から半年後 父を末期がんで
亡くす経験をした僕にとって
大林版は思い出が詰まった一本

35年ぶりの”再会”
新作のタイトルは「異人たち」
なんと ロンドンが舞台のイギリス映画

大林版で風間杜夫さんが演じた主人公の
設定がゲイに置き換えられているらしい…

その程度の予備知識で鑑賞したのですが
想像以上に 純粋に”クイア”な作品に
仕上がっていて ビックリしました

未見の方のため 詳細は伏せますが

主人公が少年時代に経験した心の痛みが
僕が子どもだったころに抱えていた悩みと
ほぼ同じだった 驚き

親に心配をかけたくないからこそ
“ほんとうの自分”を悟られまいと
必死に”演じ”ていた あのころの
自分が重なった

そして
すでに亡くなった両親や相方と
時々 心の中で会話している
現在の僕自身にもダブります

監督・脚本のアンドリュー・へイさんは
ゲイを公言しているクリエーター
少年時代の実体験を反映させただけでなく、
1980年代から2020年代という40年を通じ
なにが変わり なにが変わらなかったのか
彼の思いを 優しくつづっていきます

今回の中年男役には、同じくオープンリー
ゲイの俳優 アンドリュー・スコットさん

子どもの心のままで大人の体…
肉体と精神の不均衡を非常に巧みに
デリケートに表現していて 見事の一言

オリジナルに色濃くあった日本的情緒は消え、
物語のエンディングも大きく変更された点で
好みは分かれるかもしれないな

大林版の甘酸っぱいノスタルジーが好き

でも、今回の いつまでも後を引くほろ苦さも
深く心地よく 長くかみしめていたい

両親や大切な人が生きている間には
伝えられなかった気持ち

今の自分なら どうするだろう?

☆「Turn the lights back on」☆

おかえり、ビリー

☆「タイムパラドックス」☆

ここにも あの日のオレが!

TIME

なぎさのペンギン

春の入口は 予想外の寒さ
桜の開花も遅れましたが、ようやく
初夏の陽気になりましたね

☆検査☆

前回の日記に、

”定期受診以外は病院と縁遠く”

と書いた…しばらくあと

年に1度の健康診断で
“要精密検査”の通知を受取りました

僕は20代の始め、
肺の手術を受けています
以前も 画像検査でその”古傷”を
指摘されたことが何回か…
きっと今回もそれだよね?

そう思いたい気持ちが半分

残りの半分は もしもの場合…

だとしたら 相方へどう伝えよう?

主治医のいるクリニックではなく
地域で一番大きな規模の病院で
精密検査を受けました

病院では 十数年ぶりにCTを撮影、
血液とX線の検査も再実施

事前の問診票に、
「過去にかかったことのある特定の疾患は
ありますか?」
と問いがあり、どこまで伝えようか
一瞬 迷いました

“ふだんの自分”を知らない人に
“おおごと”にされてしまうのかな…
という ためらいの気持ちもあり

でも
“血液検査では抗体の有無を調べます”
の事前承諾項目には、過去に僕がかかった
ことのある感染症が ほぼ記載されている

“もしも”の先も考えてるんだろ?
きちんと伝えなきゃダメやで って
自分の上に答えが降りてきた感じかな

検査は1時間くらいで終了しましたが
判定が出るまでの1週間は 落ち着かず

幸いにも 結果は ”異常なし”

でも 手放しで喜ぶ気持ちには
なれませんでした

たぶん15年前なら 違っていたなー

20年近く同じような生活を続けていると
自分の身に起きる変化に鈍感になるから

毎日があたりまえになり過ぎてしまった

当然 体力も昔とは全く違うはずなのに
その部分には思い切り目をつむって
“自分に都合の良い解釈” に慣れてしまう

HIV+であろうとなかろうと関係なく
年を重ねるって、そういうことなのは
(こちらも)前回の日記に記した通りで

その怖さを 時間をかけ学んできました

再検査が受けられて良かったし、
受検は今後も毎年続けていくつもりです

ポジティブな生き方をするためには
ネガティブな気持ちとも向き合って
生きるしかないから

自分なりの ”情熱” も大切にね

☆TIME☆

いろいろな人々に
忘れがたい人生の思い出を語ってもらい
そのあと それぞれが同じ音楽を聴く

あの日のオレと 同じ顔


日常

なぎさのペンギン

★次の10年★

今年もあとわずか

来年 自分の誕生日が来て
あと数年で”次の10年”
の大台に

わおw

定期受診以外は病院と縁遠く
申し分のない毎日が続いても
年を重ねれば不安は増します

同世代の有名人の訃報に接し
”明日はわが身”の思いは常

でも
ある時点から 多少の差はあれ
先に続く道は 誰もが似通って

“自分は特別な病気だから”感
約20年で 4分の3以上消えた

世の中には 難病を抱えながら
おくびにも出さず闘ってる人も
たくさんいる

よりよい明日にしたくて
がんばってるの 誰でも一緒です

★Nippon★

海外の人たちに会うたび
あらためて 自分の中にある
“日本人らしさ”を自覚します

ひとつにまとまる理想に
より大きな価値を見い出し
成長してきたのか と

民族も言葉もいろいろ
人々の行動や考えもバラバラ
地理的に広く すべてを理解
しようなんて思ってない
互いの違いは当然と受け止める

だからこそ仲間は貴重で
結束も強める
自由の精神こそ大切

世界は そんな国だらけ
規制や統制を嫌う理由が
なんとなく見えてきます

僕が生まれ育った日本は
争いを好まず、協調性が大事
“他と違う” より “みんな同じ”
その方が落ち着くよねー

でおなじみ ”和のこころ”の国

“みんな同じ”の感覚に慣れ過ぎ
マヒしてたんだろうか

今年、日本では
過去から引き継がれてきた
”悪しき慣習”の数々が
次々とさらけ出されました

大手芸能事務所、巨大民間企業、
果ては政治の世界に至るまで
(現在も炎上中)

きっかけのひとつは
外国の放送局が取材し
世界へ発信したこと

★WHY?★

年の後半、何人かの来日客に

「日本ってデモは禁止なの?」
「あんまり見ないよね」

と聞かれましたが

納得してもらえたかなー
自分なりには答えましたが

うん確かに
世界的に見ても少ない数です
うわさ話や陰口は
けっこう盛んな気がするがw

違う価値観をもつ人同士が
共に暮らす国では
意見の衝突や対立があたりまえ
場を鎮めるための妥協なんて
自分(たち)から好んではしない

当然 対人関係に影響しがち

なので握手やハグ、
カジュアルな会話や
“ニックネーム呼び”が拡がり、
初対面でもフランクな笑顔、の
コミュニケーションが発達した、
そんな説もあるくらいで…

★見えない(見ない)場所★

僕の毎日は 日常の連続
365日 似たことの繰り返しです

同じような人たちに囲まれ、
おなじみのドヤ顔にいやされ
それが幸福でいちばん大事
難しい理屈はいらないよ

ほんとそう

でも それはきっと

「日常が幸福で当然だ」

という前提=安心感の上で
暮らせているから

2023年
東欧の戦火は途絶えることなく、
中東情勢も緊迫の度合いを増し
多くの人命が犠牲になりました

毎日 薬が飲めるから元気

でも
薬局や病院が爆撃で飛ばされ
すべてがひっくり返されたら
健康を 幸福をどう取り戻す?

そんな人たちが おおぜい
この島国から 遠く離れた土地にいる
自分の見えない(見ない)場所に

★日常★

観光、留学、ビジネス、移住…
来日する人々の目的はそれぞれです

日本で長く生活したい とか
何度もリピート(再来日)したい、
そんなニーズも高まってきました

アニメの聖地巡礼や、
日本の神社&寺めぐり
もいいけれど

2023年現在の日本の”素顔”、
日本人の日常の方が興味ある
人たち、実は多いのでは?

日本でデモが少ないのはなぜ?

時間をかけて もっと深く話したい


↑最初から最後まで 通しで歌えた初のヒゲダン

★2024年の目標★

好き嫌いなく かたよらず
適度の節制と、たまには無茶

★Top of the World★


↑言葉はしゃべれないけど最高の歌声をもつ
ワニのライルにいやされた2023年

Happy Holidays !

よいお年を
来年もよろしくお願いします