陽性者と家族の日記 “つばさ”

気持ちのいい一日

つばさ

 週末に運動会があったので、娘は今日はお休み。
「今日は私のお休みやから、お母さん、付き合ってね」
が、朝の第一声。

 まず、ずっと食べたいと言っていたガトーショコラを
朝一番で一緒に作った。うまくできて大満足。

 その後、お弁当を作って、サイクリングコースのある、
近くの公園に。青空の下、さわやかな風に吹かれて、
思いっきり、自転車をこぐ気持ちよさ!

 夕方は一緒にご飯を作り、焼いたケーキをデザートに食べた。
なんだか、とてもいい一日だった。

がんばれ、私の・・・

つばさ

 病院に行った。

 薬を止めて約3ヶ月。気になる検査の結果を聞いた。
 ウイルス量もまあまあだし、CD4もまだまだ高くて、
まだまだ楽勝~♪とか思っていたら、
血液検査の一項目に問題が見つかった。

 なので、今日はその項目だけを検査するために採血。
看護婦さんが針をさす瞬間に、思わず、
「がんばれ、私の血!」とか思って気合いが入ってしまった。

 これで今すぐ命の危険とかいうことはないけど、
薬を始めるのが早まるのかと思うとすご~くブルー。
今まで薬を6年以上もちゃんとのんでいたというのに、
今はもうその気力が全く失せてしまっていることに、
改めて気付く。

 あまり値が思わしくなかったら電話するとのこと。
かかってくるのかなあ。

 …携帯の電源切っておきたい気持ち。

 

リズム!

つばさ

 家ではみんなが寝静まっているというのに、
私だけが、手や机をたたいたり、スーパーの袋を丸めたりして、
一人でリズムを刻んでいる。STOMPを観てきたからだ。

 STOMPを言葉で表現するのはとても難しいけど、
身近にあるもの(新聞紙、モップ、マッチ、ライター、
もちろん手や体も)で、心躍るような音楽を奏でる。
無意識のうちにこちらも体を動かしてしまうような、
素晴らしい、あっという間の2時間だった。

 大好きな人に勧められて、彼女と一緒に行ったのだけど、
帰りはタップ(もどき)をしつつ、心だけはすっかりSTOMP気分で、
そこらじゅうのものを叩きながら帰った。
感動を2人で分かち合ってる~という感じでうれしかった。

 そういえば、今叩いているPCのキーボードも、
ケージのハムスターが回し車を回す音と、
とってもいいアンサンブルになってるような気がしてくる。

 いつもの生活音が昨日とは全然違って聞こえる。
明日からは毎日がもっと楽しくなりそう♪
人生はリズムだ~!(意味不明?!)

 

発見

つばさ

 ふと、自分のこれからの人生を考えたりする。
娘も成長していくし、自分がやりたいことを整理して、
ぼちぼちやって行こうと思う。

 そうやって、わくわくしていると、突然、病気のことを思いだす。
これをやり始めてもやり遂げるまで生きていられるのかなと、
考えてしまう。(ま、そんなに短い命でもないと思うけど)。
で、結局、やめてしまうのがこれまでのパターンだった。

 でも、最近、保留にしていたことを少しやり始めてみて、
自分の大きな思い違いに気がついた。
それは、ちょっと考えてみたらわかることなんだけど、
「やりたいことはやっている過程自体も楽しい」ということ!
これまでだってそうだったんだ、そういえば。

 ぐるぐる考えていないで、とりあえず行動!と思う今日この頃。

星の王子さま

つばさ

 ちょっと時間にも心にも余裕ができたので、
お気に入りの本屋さんでゆっくり時間を過ごした。

 小説から、専門書、洋書まで、じっくりと、
面白そうだと思っていた本をチェック(つまり立ち読み)。
10時の開店と同時に入ったのに、気付いたら2時過ぎ。

 娘には、私が初めて読んだ時に衝撃を受けた、
「星の王子さま」を買った。

 この本は、読むたびに感じることが違うので、
自分が変化しているんだなと実感する本でもある。
そのときの自分の価値観などがすごく反映される本だ。

 そういえば、今はどう感じるかな。
娘の前に、まず、自分で読んでみようっと。

休薬で

つばさ

 薬を中断してから、はや2ヵ月半。
 身体が軽くて、頭もすっきりと冴えている。
毎日、すごく快適である。

 それまで当然だと思っていた朝の気分の悪さや、
なんとなく一日中あった倦怠感は、
実は立派な(?)副作用だったんだなあ。

 それと、服薬中はそれほど意識しなかったけれど、
食事の時間が制限されていたことが実はすごくストレスだったと、
止めてみて初めてわかった。

 でも、単純に喜んでばかりはいられないのが複雑なところ。

 今の私は、

 いつでも再開できる覚悟をしておかなければと思いつつ、
そうなる日のことを考えると、とても暗い気持ちになる。

 先のことをくよくよ悩んでいてもしょうがないし、
意外と長くやめていられるかもしれないから、とりあえず、
この日々を満喫しようと、前向きな気持ちになる。

 という2種類の心境を行ったり来たり。
 

 

情熱

つばさ

 友人が出ている舞台公演を観に行った。

 舞台の上での生き生きとした姿。
自分の大好きなことに、情熱と強い意志を持って
取り組んでいるのが伝わってきた。

 私にはそんなことがあるだろうか。
情熱があっても「どうせ無理だ」と思って、
あきらめてしまっているのではないか。

 舞台自体もすごく楽しめたけれど、
何よりも彼の姿にとても刺激を受けた。
私も情熱を持ち続けていくぞと、
改めて思った夜だった。

天国と地獄…

つばさ

 先日、大好きな人と一緒に、泊まりでお芝居を観に行こう!
ということになった。彼女とは、観るものは少し違うけど、
趣味が舞台鑑賞と同じで、これまでも一緒にいろいろと
観に行っていたのだけど、泊まりは今回が初めて。

 もう舞い上がってしまいました~!

 彼女は、私が彼女をそういうふうに好きとは知らないのだけど、
これを機会にいっそのこと言ってしまおうか、言うのなら、
どういうタイミングで?とか考えて、悩みながらもワクワク。

 しかしっ!!
 さっき、二人で行くことを知った共通の友人2人から、
ほぼ同時に「私も一緒に行ってもいい?」とメールが…。

 邪魔なんだよ~っ! 

 でも、そんなことも言えないし、
「もちろん!みんなで行けるなんて楽しみ♪」と返信した私。

 すごく楽しみにしていただけに、今の気分は天国から地獄!
ショックから立ち直るのに時間がかかりそう…。

京都・大阪

つばさ

 娘と一泊して京都・大阪に行ってきた。
観光というより、舞台を観るための観劇の旅。

 あいにくお天気はあまりよくなくて、
いわゆる観光はほとんどできなかったけど、
観た舞台は二つとも素晴らしかった。
見終わった後に、生きていることは素晴らしい!と
叫びだしたくなるような感じで、娘は一言、
「なんか勇気が出てきたわ~」。

 夕食を食べながら感想を話したりしていたら、
せっかくの五山の送り火も見逃してしまったけど、
娘とじっくり時間を過ごせたので、とても満足の二日間だった。

 
 
 

プール

つばさ

 娘と姪を連れて、少し遠くのプールに出かけた。
日焼けが怖いので、夏なのに温水プールである。

 9歳の娘は泳ぎが得意で、スライダーなども平気。
4歳の姪はまだまだ水が怖く、浮き輪に入って、
私の背中におんぶされたまま。

 そんな2人のリクエストに応えるのが意外と大変で、
水に入っていただけなのに、どっと疲れた私。
でも、「また、行こうねっ!」と2人から言われると、
つい行ってしまうんだよなあ…。