陽性者と家族の日記 “ひろき”

秘密と嘘と恋と

ひろき

先日2月に少しデートしたあと、病気のことを話したらふられた男、ゲイ向けの携帯出会い系サイトでみつけました。でも、プロファイルの年齢が36歳。あれ、43歳っていってなかったっけ??(笑) イギリスでは平気で平均5歳ぐらいはみなさんサバよんでますね。その気持ち、30をすぎた頃から分かる気がします。でも7年って、結構大胆。その彼、実は起業家で超がつくほどのお金持ち。見た目もいいし、なんか自信満々な感じだったのに、7歳もサバよまなくても・・・。若さと自信、そして愛はお金や地位でも買えないってことなんでしょうね。特に恋愛に関しては、みんな秘密もあるし、嘘つくこともあります。そういう私もありますしね。みなさんの秘密と嘘はなんですか??

薬の宅配サ―ビス

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投薬を始めた方であれば、薬の残りを気にしたり、病院で薬を受け取るまでの待ち時間が気になるときがあると思います。イギリスで便利だなと思ったのは、薬の宅配サービス、Home Care Delivery。医者からの紹介でこのサービスが受けられます。配達してくれるのは、自宅だけでなく、最寄りの郵便局でもOK。もちろん、薬は梱包されていて、外からは何が入っているのかも分かりにくくなっています。医師とのサイクルと薬の処方のサイクルを別けることができるのは本当に便利ですね。ただし、医者に会う機会が減ってしまうことになりかねないので、逆に健康管理をするうえで悪影響になりかねない、という点もあるようです。でも選択肢はあるに越したことはありません。日本でもこういったサービスが普及するといいのですが。

恋の行く方

ひろき

〝3の法則〟というのをご存知ですか? 恋愛関係になると、3日、3週間、3か月、そして3年ごとに節目が訪れる、というもの。逆にこの時期を乗り切れば、次の節目まで関係がもつのだとか。最近デートをしている相手ともそろそろ3カ月・・・お互いの嫌なところが見えてきました。長らくまともな恋愛をしてこなかったせいで、恋愛偏差値がそうとう落ちています。今、偏差値40ぐらいでしょうか。相手の言動の意味がわからず、ネットでメールの返信例とかを恋愛マニュアルをチェックしてしまいます。でも、自分も完璧じゃないのに相手に完璧を求めるのはフェアじゃないですよね。まぁ、育ってきた環境が違う二人が一緒になるプロセスには、理解とお互いを認めることが必要。お互い嫌なところも含めて相手を好きになれるか、が試されている今日この頃です。このプロセスも、恋愛のだいご味だととらえて、楽しむように、したい・・・って、まだそんな大人の男になれない!でも、きばらずがんばりま~す。

習い事

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最近、フランス語の勉強を始めました。ヨーロッパを旅行すると、英語以外の言語に触れる機会が多いです。もし、もうひとつ言語を理解することができたら、もっと旅行を楽しめるのに、と思うこともあり、チャレンジすることに。でも、社会人になってから、あらためて勉強するのって、本当に難しいですね。勉強時間を割くことも、机に向かうことも、覚えることも難しい・・・。でも、何かを始めたり、チャレンジすることがまずは大事、と自分に言い聞かせています。新しい季節、ちょっとずつでもいいので新しいことにチャレンジしたいですね。

捨てる神あれば拾う神ある?

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初詣で買った縁結びのお守りのおかげでしょうか、先月書き込んだ“失恋事件”からすぐに、また新しい出会いがありました。今度の相手にも最初のデートの別れ際で、モジモジと病気のことを話したところ、「正直に話してくれてありがとう」とのこと。こんな菩薩のようなかたも世の中に入るんですね。デートする相手に自分の病気のことを話すのは2回目。病気のことを気にする人は気にするし、気にしない人は気にしないようです。今後、この方とどうなるかわかりませんが、自分の中では少し自信がついて、前進した気分。うまくいきますように!

プチ失恋

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ここ数年間で初めて好きになりかけた人に出会いました。向こうも積極的で、家に招待してくれて、ディナーまでごちそうに。で、やっぱり病気の話に。実は、デートした相手に話すのは今回が初めて。話したいと思うまで気持ちまで盛り上がらなかった、というのと正直、病気と向き合うことを避けてたところも。勇気をふりしぼって話したのですが、最初は「気にしない」と言ってくれても、やっぱり翌日から態度が少しずつ変わり、やがて「頭でわかっていても、病気のことを受け入れることができない」ということを告げられました。まぁ、ありのままの自分を受け入れてくれる人とじゃないと幸せになれないのでしょうがないし、相手も正直に打ち明けてくれただけ誠意があるのですが、正直、落ちます。でも、人を好きになれた、というのがうれしかった!またいいことあるかもしれませんよね。春よ来い!

新年の戒め

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お正月。こんなに心が晴れやかになるイベントって、海外にはないです。新年を迎え、初日の出を拝み、神社で一年の抱負を誓う。今年は一時帰国したので、ザ・日本の正月、を迎えることができました。そこで起きた事件。初詣で行った神社で、お神酒をもらおうとしたら、巫女さんにおさい銭の箱に誘導されました。見ると、箱には千円札がどっさり。無料だと勘違いしていたので慌てて千円札を入れてしまうはめに。帰りに、鳥居の前で小学生ぐらいの子がお辞儀をしている横で思ったのは、なんで千円も払ったんだろう、という後悔の念。いかんいかん、年明け早々神聖なところで、しかも千円ぐらいでモヤモヤしていてはバチが当たります。これも神様からのメッセージなのでしょう。「お金」と言われたら、本人確認。すぐにはお金を振り込まないこと(振り込め詐欺撲滅のキャッチコピー)。まずは落ち着いて周りの状況、人の話を聞かないとだめですね。反省。

日の光

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先月、ヨーロッパの中で一番未来的といわれている街、ベルリンに行きました。第二次世界大戦で街の90%が破壊され、東西に分断されたため、いまだに手つかずの土地や数々の建築プロジェクトが進行中です。ほかのヨーロッパの街と比べると広いスぺースがあり、建物が男性的な印象。ゲルマン民族の特性なのでしょうか。で、ロンドンよりも天気が悪い(笑)。テクノに代表されるクラブシーンが有名なので、見学がてら遊びに行ったところ、音楽はダークで雰囲気もハードコア。でもみんな笑顔でリラックスしてました。晴れの日も少ないし、自己を解放できるときに思いっきり解放するのでしょう。そういえば、かかりつけのお医者様いわく、遺伝的な理由でヨーロッパにいるアジア人は白人に比べるとビタミンD不足になりやすいんだそう(サプリメントを処方してくれました)。日焼けをブロックしすぎるのもよくないのだとか。日の光が人間に与える影響って面白いですね。

イギリスの入国審査

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今月はユーロスターでベルギーに遊びにいく機会がありました。イギリス以外のヨーロッパの国にいくと毎回思うこと。入国審査の検査官がとにかくフレンドリー。ユーロスターの場合、ロンドンでユーロスターに乗る前にベルギーの入国審査があります。今回の検査官は日本のパスポート見ると、日本語で「日本人ですか?」「どこへいきますか?」「良い旅を!」、でスタンプをポンッ。これも、これまで海外に出た日本人のマナーの良さや、国としての信用力の積み重ねなのだと思います。逆にイギリスに入国するときは犯罪者のように扱われます。でもこれは差別ではなく、アメリカなど英語圏の国から来る人にはさらにネチネチ質問したりします。気分を害するし、日本人としてはイギリスに金を落としてやってるのに、とも思います。が、英語圏のイギリスには違法滞在者がとても多いですし、向こうも仕事でやってるのでしょう。ここは大人のふるいまい、一問一問ていねいに、あわてず答えればよいのです。ホリーデーに行く旅行者を相手に御苦労さま、とちょっと上から目線ぐらいがちょうど良いかと。

差別って

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facebookに、自分の自慢話ばかりアップすることを、“盛る”というらしいと最近知りました。僕もこの日記でついついロンドン生活で経験した良いこと、楽しいことばかり書いてしまいますが、反対に嫌なこともあります。一番大きいのは、海外で、しかも外国人として生活することの難しさ、です。あえて“差別”という言葉を使わなかったのは、私自身、差別問題の専門家でもないし、差別の定義には議論の余地があると思うからです。結論から言うと、アジア人としてイギリスで生活していて、嫌な目にあったことはあります(無神経なジョークなどで、あからさまな待遇における差別はないですが)。が、そのほとんどは、相手の無知、無理解によるもので、はたして僕がアジア人だったからそうされた、と断定できることはほとんどありません。逆に、自分が外国人に対して無意識に持っていた偏見や無理解、それ以前に自分で自分のことを差別していたことに気付かされました。これはHIVについても同じことなのではないでしょうか。まずは、自分の中にある差別意識に向き合うこと、それが差別と偏見のない社会への第一歩なのかもしれません。結局、自分は自分として生まれたのは誰のせいでもないですし、自分を受け入れるしかないですしね。誰も言ってくれないのでここで書いちゃいます、I Love me! (笑)