陽性者と家族の日記 “ひろき”

ストレスに注意

ひろき

5月、6月、7月と休みなく、忙しくしていたら、身体に湿疹のようなものが・・・、まさか帯状疱疹?と思って、医者に診てもらったところ、疥癬(ダニの一 種)と診断されました。はやり、免疫が落ちている人につく寄生虫(と聞くと恐ろしいですね)だそうです。いわれてみれば、7月にの初めはロンドンに引っ越 しをしたり、スイスに滞在して、食費節約のために食事を減らしたり、夜遊びで不摂生をしたり、日本に一時帰国して時差ぼけで睡眠不足だったりしたたよう な・・・。やっぱり無理は禁物ですね。

陽性者の海外旅行につぃいて

ひろき

7月、スイス・ジュネーブに。サマースクールのために2週間滞在する機会がありました。ジュネーブには国連関係の機関やNGOなどがたくさんあります、 HIVの予防措置に取り組んでいるWHO(世界保健機構)や、NGO団体もあるようです。そういった関係もあるのか、スイスに入国するとき、陽性者に対す る規制はありません。海外に旅行するときに気になるのは、現地でのHIV陽性者に関する法律です。ヨーロッパ圏内は、入国の制限はほとんどないそうです が、特に中近東では国によって、入国禁止措置などがあるようです。旅行の計画をする際は、事前にチェックする必要があります。病気の有無によって、入国で きない国があるのは、悲しいですね。中国が、陽性者の旅行者に対する入国規制を撤廃したように、世界中から、こういった規制がなくなることを望みます。

無知の恐怖

ひろき

イギリスでもタンポポの花が咲き、日中は春の陽気になってきました。さて、東日本大震災以後は、世界中で原発の議論が活発になっています。これまで、自分がいかに放射能や原発について無知、無関心、だったのかをつくづく考える今日この頃です。HIVと同じように、放射能そのものだけでなく、風評や、パニック、過剰反応が本当に怖いですね。そういった意味では、HIVも、病気そのものもさることながら、社会の無知、無関心が二重三重に陽性者を苦しめている気がします。さて、台所事情が厳しいのはどこも同じようで、福祉国家・イギリスでは、医療制度や、失業保険制度の見直し、出費削減が議論されています。日本でも、環境や差別問題に意識して、経済ではなく、人を大切にする国を目指した、活発な議論が繰り広げられることに期待します。

心が痛みます

ひろき

この大震災で亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。同時に、まだ救助を待っている方、被災された方が一刻も早く、元の生活に戻れるように祈っております。被災された方の中に、陽性者の方もいらっしゃると思います その方々がどうか滞りなく治療を受けられますように。私たちも、震災時の備えや、マニュアルを前もって考えておく必要がありますね。

数値が…悪化・・

ひろき

年明けに地元の病院で血液検査をしたところ、ウィルスの数が検知不可能レベルから上がってました。こういうことがあると、病気のことが急に心配になって、病院に行くことさえ緊張しますね。そういえば、年始年末、飲み過ぎた時に、薬を飲んだ後に戻したり、酔っぱらって飲み忘れたことがあったような・・・。お医者様に必ず薬を飲む時間を守るようにと注意され、2ヶ月間気合いで、どうにか前後10分間ぐらいの時差で飲み続けたところ、検査不可能レベルに戻りました(汗)。栄養士さんや医療アドバイザーの方から受けたアドバイスは、携帯のアラームを毎日同じ時刻に設定する、グレープフルーツやクランベリジュースを避けること(薬の効果を弱めるとか)、夕食は21時前に食べること(油が薬の副作用を強めるので、真夜中の投薬に備えて胃をなるべく一杯にしないようにするため)。やっぱり、気を抜かず、習慣にできるような知恵が必要ですね。

あけましておめでとうございます

ひろき

みなさん、お正月はどう過ごされましたか? 私はカウントダウンはロンドンのテムズ川の花火を見に行きました。年明けは、スコットランド周遊の旅に出かけて、ネス湖や暖かい地元の方々との出会い、スコットランドの郷土料理を満喫してきました。やっぱり、大自然に囲まれると、病気のことも忘れられて、いい気分転換になります。ところで、最近、イギリスでの担当医が替わったのですが、前任のお医者さまに話したようなこと、しかもプライベートな内容(仕事、パートナーの有無など)まで質問され、正直、気分を害したことがありました。日本ではそんな経験はなかったのですが、質問された後、「治療に関係ないだろう」と思い返していたところ、同じフラットに住む医学部生から、ちょっとしたトリビアを聞きました。その話によると、プライベートな質問をするのは、患者に対して興味があるというサインを示すための会話のテクニック、とイギリスでは教えられているそうです。お医者様から、治療以外にまったく興味がない、というサインをもらうよりは、生活や仕事面を含めて、心配してもらってる、というサインをもらったほうが嬉しいですよね。もちろん、単に無神経な質問もあるとは思いますが・・・。みなさんも、同じようにお医者様の質問で気分を害した経験があれば、考え方を変えてみたり、質問の意図を聞いてみるのも対処法かもしれません。

イギリスに寒波到来

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先週まで、イギリスでは30年ぶりに最低記録を更新するぐらいの大雪&寒波が襲っていました。当然、大学のクラスメイトはひっきりなしに風邪やらインフルやらにかかって、私もどぎまぎしてたのですが、手洗い&うがい、そしてショウガ入りの緑茶や、ジンジャーレモンティーやらで体温を上げて、なんとか無事に過ごしています。もともと、食事のバランスは考えるほうだったのですが、診断されてからは、“免疫を上げる”というキャッチフレーズの食べ物に弱くなりました。毎日食べているものは、キムチ(発酵食品)、みそしる(発酵食品)、しいたけ(なんでか忘れたがインフル予防に効くとか)、緑茶(カテキン)、アーモンド(ビタミンE)、バナナ(白血球の機能を上げる、とか)、玄米。もっとも、栄養士さんやお医者さんに話を聞くと、バランスよく食べることが一番大事、だそうです。私は自己暗示と美容(笑)のために毎日続けるようにしています。栄養食品の中には薬の効果を弱めるものもあるので、あくまで上記の食材は私の個人的な趣味だと思って、お医者様とよく相談してくださいね!

イギリスでの治療について

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イギリスでは、基本的に医療費は無料!です。Natinal Health Service(NHS)という、国営医療サービスがあり、外国人でも6カ月以上合法的に滞在する場合は、加入する権利があります。最近では、処方箋にたいして、7ポンド程度徴収するようになったらしいですが、HIVに関しては処方箋も無料。NHSに加入するには、まずGPという、かかりつけの町医者のようなお医者さんに登録します。登録フォームを送れば1か月ほどで、保険証が送られてきますが、手元に保険証がない場合でも、治療を受けることは可能らしいです。基本的に、病気の治療はGPを通して、専門医を紹介されるシステムになっていますが、STDに関しては独立したGUMという機関が治療にあたります。HIVを含むSTDにかかってしまった場合は、最寄りのGUMで治療を受けることになります。日本から渡英される方は、最低2か月ぐらいの処方箋と、治療の経過、服薬を英訳したものを日本から持っていくことをお勧めします。イギリスには日本以上にHIV患者が多いので、医療機関の方々も、この病気に関して慣れている方が多いというのが印象です。

グラン・カナリア諸島

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少し遅めの夏休みということで、スペイン領グランカナリア諸島に1週間ほどいってきました。日本ではあまり知られていないのですが、ヨーロッパ圏では人気のビーチリゾートで、アフリカ大陸の東側にある常夏の島です。日本からは直行便がないので、私はロンドンから4時間のフライトで向かいました。実は、ヨーロッパのなかでも随一のゲイリゾート言われています。ゲイビーチはPlaya del Inglesというところにあり、同じエリアにあるYamboというショッピングセンターに、ゲイバーやクラブが固まっています。実は、グランカナリアは、エリアにもよるのですが、イビサ島やミコノス島にくらべ、安めのビーチリゾートのようで、あまりおしゃれなゲイシーンとはいえません。年齢層は若者からお年寄りまで幅広いのですが、9月末ということもあってか40代以上が特に多いような気がしました。国籍はイギリス人とドイツ人が多いようです。イビサとミコノスは物価が高く、特にイビサは大箱のクラブが多いのに比べて、グランカナリアは、安くて小さなクラブばかり(ドリンク付きで5ユーロ程度)。そのため、昼間ビーチであったイケメンに、バーやクラブで必ず毎晩会える、というのが人気の一つのようです。日本人は無論、アジア人はほとんど見かけませんでしたが、もてない、ということはなく、特にドイツ人がアジア人に興味を示していたように思えます。ゲイシーンは週末にかけて盛り上がるようです。7月から8月はもっと人が多いとおもうので、また機会があれば訪れてみたいと思います。