陽性者と家族の日記 “なぎさのペンギン”

日常

なぎさのペンギン

★次の10年★

今年もあとわずか

来年 自分の誕生日が来て
あと数年で”次の10年”
の大台に

わおw

定期受診以外は病院と縁遠く
申し分のない毎日が続いても
年を重ねれば不安は増します

同世代の有名人の訃報に接し
”明日はわが身”の思いは常

でも
ある時点から 多少の差はあれ
先に続く道は 誰もが似通って

“自分は特別な病気だから”感
約20年で 4分の3以上消えた

世の中には 難病を抱えながら
おくびにも出さず闘ってる人も
たくさんいる

よりよい明日にしたくて
がんばってるの 誰でも一緒です

★Nippon★

海外の人たちに会うたび
あらためて 自分の中にある
“日本人らしさ”を自覚します

ひとつにまとまる理想に
より大きな価値を見い出し
成長してきたのか と

民族も言葉もいろいろ
人々の行動や考えもバラバラ
地理的に広く すべてを理解
しようなんて思ってない
互いの違いは当然と受け止める

だからこそ仲間は貴重で
結束も強める
自由の精神こそ大切

世界は そんな国だらけ
規制や統制を嫌う理由が
なんとなく見えてきます

僕が生まれ育った日本は
争いを好まず、協調性が大事
“他と違う” より “みんな同じ”
その方が落ち着くよねー

でおなじみ ”和のこころ”の国

“みんな同じ”の感覚に慣れ過ぎ
マヒしてたんだろうか

今年、日本では
過去から引き継がれてきた
”悪しき慣習”の数々が
次々とさらけ出されました

大手芸能事務所、巨大民間企業、
果ては政治の世界に至るまで
(現在も炎上中)

きっかけのひとつは
外国の放送局が取材し
世界へ発信したこと

★WHY?★

年の後半、何人かの来日客に

「日本ってデモは禁止なの?」
「あんまり見ないよね」

と聞かれましたが

納得してもらえたかなー
自分なりには答えましたが

うん確かに
世界的に見ても少ない数です
うわさ話や陰口は
けっこう盛んな気がするがw

違う価値観をもつ人同士が
共に暮らす国では
意見の衝突や対立があたりまえ
場を鎮めるための妥協なんて
自分(たち)から好んではしない

当然 対人関係に影響しがち

なので握手やハグ、
カジュアルな会話や
“ニックネーム呼び”が拡がり、
初対面でもフランクな笑顔、の
コミュニケーションが発達した、
そんな説もあるくらいで…

★見えない(見ない)場所★

僕の毎日は 日常の連続
365日 似たことの繰り返しです

同じような人たちに囲まれ、
おなじみのドヤ顔にいやされ
それが幸福でいちばん大事
難しい理屈はいらないよ

ほんとそう

でも それはきっと

「日常が幸福で当然だ」

という前提=安心感の上で
暮らせているから

2023年
東欧の戦火は途絶えることなく、
中東情勢も緊迫の度合いを増し
多くの人命が犠牲になりました

毎日 薬が飲めるから元気

でも
薬局や病院が爆撃で飛ばされ
すべてがひっくり返されたら
健康を 幸福をどう取り戻す?

そんな人たちが おおぜい
この島国から 遠く離れた土地にいる
自分の見えない(見ない)場所に

★日常★

観光、留学、ビジネス、移住…
来日する人々の目的はそれぞれです

日本で長く生活したい とか
何度もリピート(再来日)したい、
そんなニーズも高まってきました

アニメの聖地巡礼や、
日本の神社&寺めぐり
もいいけれど

2023年現在の日本の”素顔”、
日本人の日常の方が興味ある
人たち、実は多いのでは?

日本でデモが少ないのはなぜ?

時間をかけて もっと深く話したい


↑最初から最後まで 通しで歌えた初のヒゲダン

★2024年の目標★

好き嫌いなく かたよらず
適度の節制と、たまには無茶

★Top of the World★


↑言葉はしゃべれないけど最高の歌声をもつ
ワニのライルにいやされた2023年

Happy Holidays !

よいお年を
来年もよろしくお願いします

流星

なぎさのペンギン

12月14日の夜
ふたご座流星群の出現が
ピークを迎えました

僕の住む場所はくもり空で
ほぼ見られず 残念

長年付き合った大切な相方が
亡くなって はや5年がたちます

スマホには”おすすめの写真”
として、過去に撮影した写真を
勝手に再生してくれる機能があり
亡くなった相方は 今でも不意に
僕に笑いかけてきます

これがねえ しばらくはつらかった
(変更の方法はあるみたいですが)
機能を止めたら止めたで
彼は二度消えてしまう
だから 設定は変えません

あまりに突然で
実感の湧かない日々
会えない 声が聞けない日が重なり
だんだんと ああ 本当だったのか…
ゆっくりと 気持ちがなじんで

よく鼻歌を歌い カラオケで
いろんな曲も教えてくれました

ユーミンの「ジャコビニ彗星の日」を
聞き、これが 毎年10月に現れる
りゅう座流星群のことだと知りました

全く興味のなかった女性アイドルの
握手会にも誘ってくれ
夢中になったのは逆に僕
後に僕は他のグループに“推し変”して
冗談で叱られたことも懐かしい

一緒に「銀河鉄道の夜」のアニメを見て
最後の方は テグジュペリの
「星の王子さま」に惹かれていた彼

思えば なんとなくですが
自身の運命を予感しつつ
僕にメッセージを送ってくれて
いた気がしてなりません

ひとりになって
いろいろな人が温かい言葉をかけ
なぐさめもありましたが

正直言えば うわべの言葉より
メロディのついた歌詞のほうが
何倍も響いたのです

僕は 感情を表(顔)に出さない
(出せない)タイプで、
わんわん号泣できないのですが

亡くなった彼も 実はそうで

だからお互いをきちんと伝えあえず
よくケンカした時期もありました

ひとりで遺品を片づけながら
体の内側から 自然と嗚咽した
生まれて初めての経験でした

一緒にいられた時間は
思っていたよりずっと
ずっとずっと短かった

なぜ気がつけなかったのだろう
もっと早く

その後の数年間は
カラオケもごぶさた

偶然 ある人と出会って
誘われて 一緒に歌いました

それが 今の相方です

5年前 愛する人が去ったとき
自分の輪郭がぼうっとしたというか
霞がかかったような気持ちで

でも最近の自分は かなりビビッドに、
周囲が鮮やかな色合いで見えるように
なってきました

いつもそばにいてくれる今の相方
感謝しきれません

歌好きの彼には
さまざまな持ち曲があります
どれも好きですが あえての1曲は
コブクロの「流星」

僕が知らない 出会う前の時間が
歌声と溶け合っている気がして
曲の世界観を借りつつも
彼の心がシュッと浮かび上がるから

今の相方のような表現者に 僕もなりたい
(音感も もっと鍛えなきゃね)

5年間…
やはり 毎日思い出します

アイドル好き 僕がしっかり受け継いだよ
推し変してるけどね w

思い出すたび あたたかく
今は スマホにときおり
ひょっこり現れるの めちゃ楽しみ
どんな写真が登場するか…って

次のチャンスは来年(2024年)1月の
しぶんぎ流星群

今度こそ晴れるといいな

亡くなった僕の父母も一緒だとうれしい

向こうでも 地上の光が見えますように

2023年の夏①

なぎさのペンギン

ごぶさたです~。

☆自然の声☆

大規模な気候変動と、それに続く自然災害が
世界のあちこちで起きています。

中でも、マウイ島の山火事のニュースには
呆然としました。

間接的な原因は、発生当時 接近していた
ハリケーンの強風によるもの、らしいです。

しかし…
マウイ島では 最近 山火事による被害が増加、
問題になっていたのだと言います。

理由の一つが、外来種の野草。

200年以上前、ヨーロッパから人々が訪れ
パイナップルやサトウキビのプランテーション
を始め、もともとマウイ島にはなかった
野草も一緒に持ちこまれました。

外来種は繁殖力が強く、すぐに乾燥するので
”火の種”になりやすいそうです。

ハワイが世界的に有名になったのは、
まちがいなく観光の力でしょう。

“人が移動する”、ただそれだけ、
単にそう思ってきたことが 長い時間をかけ
環境に深刻なダメージを与えてきた…

タバコの火ばかり責められるけど、実は
世界中から訪れる人々の増加とともに
バーベキュー、キャンプファイヤーなど
別のリスクもどんどん増加しています。

自然のバランスが崩れることで起きる災害は
日本でもじゅうぶん起こり得る、と感じます。
(規模の違いはあれ すでに起こっている?)

口先だけのSDGsじゃなく、何が現実かを
しっかり見ろ。
地上の楽園からも 自然の声(本音)が
聞こえてきているようで。

☆シンギュラリティ☆

最近のAIの急激な進化に ただ驚かされます。

仕事でもその一部を利用していますが、
無限の可能性をひめた存在感に、いったい
どうやったら飲み込まれずに済むだろう…
ひまな時間があると、そのことを考えます。

長い時間をかけて、自分の頭で考え、
失敗して落ち込み、何度も再トライして
少しずつ先に進んできた…
誰もがもっている 自分だけの経験。

たったのワンクリックで、
”よりよいもの”にあっさり置き換えられて
しまうのだとしたら…

絶望的に むなしくない?

世界が一瞬にして変わってしまう分岐点..
特異点(シンギュラリティ)が、
あと数年のうちにやってくる
という 怖い予測もあります。

ならば
自分たちよりも若い世代が
”人生はタイパ&コスパっしょ”
と考えたとしても無理ないのかな…

僕は同意しませんが。

仕事は、プライベートは…
この先 どう変わっていくのか。
興味は尽きません。

一方、患者である自分からすれば、
AI創薬により”何かが起きる?”と
期待してしまうのも事実。

とりあえず、

この先もずっと自分の力で文を書き、
歌を歌い、絵を描き続けたいですねw
自分にとって ”完璧”は必要ないので。

2023年の夏②

なぎさのペンギン

☆子どもたちの未来☆

梅雨明け前から フルスロットルで
猛ダッシュ、
2カ月たってもノンストップで
”疾走”を続ける今年の夏。
にしても、勢いが良すぎやw

過酷な暑さにもかかわらず、子どもたちの
表情がはっちゃけてるのはうれしいね。

でも
子ども好きの僕にとっては、3年半近く
閉じ込もり生活を強いられてきた
若い人たちの未来がすごく気がかりです。

マスク越しに入学式に出席し、
友達と距離を取りながら勉強や部活を
続けた、日本中の中高生たち。
結局、卒業の日まで”ほぼマスク”な生活。

やむない事情とはいえ、一番アクティブに
過ごすべき思春期にどんな影響を受けたのか。

ずっと先にならなければ見えてこないこと、
すごくたくさんあるでしょうね。

ようやく取り戻した笑顔がふたたび曇る
ことがないよう 祈るばかりです。

☆My夏休み☆

仕事の関係で、梅雨の半ばの6月に
現在の ”自分のいちばん近くにいる人”と
自然に囲まれた遊園地へ行ってきました。

子どものころは、”絶叫マシーン”がマジ無理
だったのですが、還暦近く?なってから
急に覚醒してしまいました。

人生…確かにいろいろあったけど…
アドレナリン出まくり、の刺激欲求は
“思わぬ場所”へと方向転換した感!
屋内型ホラーアトラクションでも、
同時に爆笑し絶叫できて楽しかったです !
夏祭りや花火にも一緒に出かけました。

何気なく過ごす時間こそが、
いま 僕たちにはいちばん大切です。

決して”終息”したわけではないだろうし
(個人的に”完全終了”はこの先もなしと思っています)
それでも”パンデミック”と呼ぶ状況では
なくなってからはじめて みんなで迎えた夏。

僕にはね こんな夏でよかったよ !
改めて感謝します。

そして

いまの このタイミングだからこそ
出会えてよかった と思える映画
(その主題歌)が、例の
ジブリの”あれ”でした。

人は夢を二度見る

なぎさのペンギン

WBC 日本優勝おめでとう!
そして札幌近郊の北広島には、
北海道ボールパークが誕生。
野球が盛り上がっていますね。

大谷選手のすばらしさは圧倒的ですが、
Shoheiを世界に知らしめた水原通訳の
コミュニケーション技術の高さと
練れた人柄に、心底 感服しています。

今週、いまの僕にとって一番大事な人と
桜を楽しんできました。

ともに歩きながら、僕の頭の中には

2005年のケツメ「さくら」のMVや
「いつかやるつもり、と頭の中で
思っていても 永遠は短い」
「今の自分をムダにするな」
という 昔の乃木坂46の曲の歌詞が 
ひらひら舞い降りてきました。

自分が思っていたよりも
時間の流れはずっと早かった…

そして どんなときも
自分は 数えきれないほどの音楽に
支えられていたのだと。

拝啓 2045年の自分へ

いま 2つのことを考えています。

HIV感染を知った直後、本当の気持ちを
記録に残したくて 自分をビデオに撮り
当時の思いを告白しました。
(あの頃はまだスマホもなかったよ!)

撮影以来、一度も再生していません。
20年後のその日に見返そう、と。
タイムカプセルじゃないですが。

もうひとつは 未来の自分へのEメール。

Eメールの機能に時間指定送信が追加
されてから、未来日送信ができるため
リマインダー代わりによく利用しています。

2045年の自分に向け 2025年の思いを
サプライズ発信できたらと面白いと思う
のです。 

それまでは生きなきゃ!

マサラの味

最近見た作品で最高に興奮した
インド映画「RRR」。
言葉の垣根を越え、大切なのは感情、
アクション!とばかり?
主題歌「Naatu Naatu」は今年の
アカデミー賞で歌曲賞を受賞。
ヒンディー語ではなくテルグ語映画
(話者人口7000万人)というのも、
“今”の時代を実感させられます。

ちなみにnaatuとはテルグ語で
“故郷”や”田舎”を表す言葉だそう。

人は夢を二度見る

自分が思っていたよりも

なぎさのペンギン

「なるべくいつもと同じ調子で
前を向いて進んで行きませんか」 
                     
2020年3月8日。
パンデミック初の緊急事態宣言が
出される直前の”陽性者と家族の日記”に
僕はそう書きました。

あれから3年が経ったんですね。

Time flies

NHKの”みんなのうた”を見ていたら、
ケツメイシの新曲が流れました。
題名は「自分が思っていたよりも」。

僕にとって、ケツメイシは
思い入れの強いアーティスツ。
HIVの感染を知った年の夏に発売された
アルバム「ケツノポリス4」には、
「さくら」「君にBUMP」「涙」など
代表曲がたくさん収録されています。

当時の自分に元気をくれたケツメの
メンバーたちも そろそろアラフィフ!
(自分がその10年上くらいなんやし、
当たり前なのですが)

「自分が思って…」のMVでは、
ある男性の約20年にわたる成長が
ドキュメンタリーで描かれます。

20年前の自分は、20年後の自分が
どうなっているかなんて
想像すらしませんでした。

2023年までに HIVやゲイの友人たちが
いろいろな理由から次々と世を去り、
大好きな相方や母も故人となりました。

すべてのことには意味がある

最近の映画「フェイブルマンズ」では
登場人物の子供たちに対し、お母さんが
こんな言葉を伝えます。

有名な英語のことわざのひとつですが、

“Everything happens for a reason.”
“すべてのことには意味があるのよ”

人生は想定していなかったことの連続。
全ての物事は”なるべくしてなった”。
だから成功におごらず、失敗にくじけず
先を恐れずに進み続けよう。

という思いが込められています。

映画の後半で父と母は離別し、
一家の幸福は崩れてしまいます。、
つらい思い出を胸に子供たちは成長。
そのひとりである長男は、数十年後に
映画界の巨匠 スピルバーグになりました。

ここにはないもの

なぎさのペンギン

あっという間に今年も年末。
2022年 最後の日記です。

☆ボイストレーニング☆

5年前から、ボイストレーナーについて
トレーニングを受けています。
最初はカラオケのスコアをUPしたい、程度の
お気楽な理由でしたが、トレーナーが呼吸法や
リズムトレーニング、活舌の基礎からきっちり
教えてくださる方で、この数年で
パフォーマンス力が驚くほど伸びました。

現在の僕にとっての難関は”タングドリル”。
いわゆる巻き舌にして声を出す訓練ですが、
年のせいか????ハードルは高し。
口が思うようになめらかに動いてくれません。
あごの筋肉がめっちゃ疲れるし、腹筋も !

それでも、この年になっても 自分の力の伸び
を実感できるのはうれしいですね。
筋トレもやっていますが、翌日に残る疲労感や
呼吸器へのメリットを考えると、
自分にとって ボイストレーニングは効率的。
タイパ、コスパ いいです!
アレルギー鼻炎もちの自分ですが、
この5年近くカゼやコロナを始め、
いろんな病気から縁遠くなっていて、
ありがたいな。

☆ドライブ・ユア・カー☆

海外から日本へは、たくさんの
LGBTQIAの人々が観光でやって来ます。

僕は旅行の仕事もしていますが、日本企業
(特に地方の旅館&ホテルや個人の商店など)
にとって、”セクシャルマイノリティ” は
まだまだ?なイメージの存在。
彼ら&彼女ら向けの”おもてなしセミナー”
のような講座もオンラインで開かれますが、
「ダイバーシティ」、「インクルーシブ」
などの”専門用語”が登場するたび、もっと
分かりやすく説明できたら、と思うのです。

郊外の都市では、移動手段として 電車よりも
車がメインだと思います。
運転中のドライバーは、いつも周囲を気にして
いますよね。

自分の前を走っている車は
どこで曲がる?止まる?
右左折で なんでウィンカー出さない?
後ろからいきなり追い抜いてくるバイク…
無理やり?横切ろうとする歩行者や自転車…

丼めしを食べるために駐禁場所に
大型トラックを停め、平気な顔をしてる
ドライバー…
制限速度を守っていても、後ろから
「なにチンタラしてんだ!」とばかりに
あおり運転で圧をかけるスポーツカー…

反対に….20キロ位の低速でのろのろ動く
もみじ(高齢者)マークの軽自動車…
片道1車線しかないのに….
こっちは遅刻しそうで急いでるんだから、
頼むよー????

そして、ふと気がつく…

”世の中で共通”だと思ってた
それぞれの価値観や常識って、
実はこんなに違うのか。

自分が思う通りにものごとが進まない、
のは あたりまえ。

相手に対し気持ちの余裕を持てなくては、
同じ場所でみんなが快適に過ごすのは
難しいよね。

日本式の”おもてなし”は今や世界中で有名に
なりましたが 車を運転するときにも
お客さまを迎えるときにもホスピタリティに
笑顔を添えてほしいな。

ポストコロナに向け LGBTQIAに限らず
たくさんの人々が日本へ来てくれることを
心待ちにしています。

☆時をこえて☆

相方が急逝して4年が経ちました。

コロナを考慮して2020年以降は九州墓参に
行けていませんが、来年の春までには
なんとか「ひさしぶりっ」と
声をかけに行きたい。
いまなお、一番近くにいる人なので。

この2年あまり、もうひとり…
一番近くに”いてくれる”人と支え合って
います。

書くと減りそうなので詳しいことは
伏せますが…久しぶりの感覚。幸せ。

☆ここにはないもの☆

子供のころから、人と競うことが苦手でした。

社会人になるまで(なってからも)
なるべく避けてきたし…だからこそ
”闘志満々でエネルギッシュ”な存在にひかれ
Kirarin♡となったのでしょう。
手の届かない存在だからこそ、遠くから
こっそり見ていたい というか。

僕のあこがれの背景に幻想があったのは、確かです。
でも、結局はないものねだりでしかなかったな。

まあ、今となっては甘酸っぱい思い出????

何の競争もせずに済ませる自分の人生なんて、
ありえないよね。

夢見ていた”きれいな世界”は存在せず、
避けては通れない現実を受け止めなければ、
あっという間に時間は尽きてしまう、
そっちの方が怖いな、って。

さらに…

自分が強くなれば、自分以外のだれか
のためにも強くなれ、それはとても
心地が良い と気づきました。

ここにはないものは、どこかの、だれかの中で
見つけるんじゃなく 自分の力で、自分の中で
探し当てるものだって。

みなさまにとって 健やかですばらしい
年末年始になりますように。
Happy Holidays !

Story of My Life

なぎさのペンギン


暑い毎日が続きますが、いかがお過ごしですか?

昨年の秋に母が亡くなり、実家が空き家になったので…
この半年間は比較的、故郷に戻る時間が増えました。

電車で東京から1時間半…都心と比べて
車や信号の少なさ、人の少なさ、緑の多さにホッとします。
都会のざわめきが恋しい日にはすぐに戻れる、そんなわがままも可能な環境で ありがたいです。

実家に戻ってから 自分の部屋の片づけもしました。

30年前、僕は科学雑誌の出版社に勤めていました。
戸だなの中から 当時の自分が編集を担当していた本を発掘w し、読み返してみると

「21世紀は感染症の時代」
「地球温暖化で世界中で洪水がひん発」
「2025年には日本人の4人に1人が65才以上の高齢者で、介護が大きな社会問題に」
(注:日本の少子化が予想以上に進んでいるため、現実の高齢化はもっと速いペースで進行中です)

30数年前、いろんなことが すでに予測されていたんだなって(^^;

あのころの自分は 30年後なんてはるか遠い未来の話だと思っていたんでしょう。
まあ…あくまで仕事としてのかかわりだったし、”素の自分”との結びつきなんて思いもせず…

だからこそ、なのでしょうが…
SARS-COV-2(新型コロナウィルス)や、ごく最近だとサル痘(Monkey Pox)のニュースを
聞くたび さまざまな思いがよぎります。

”HIVに感染した” それは 自分にとって どういうことだったのか。
そのとき、自分と世の中(社会)はどうつながっていたのか。

そして 今を、今の自分や世界をどう感じているのか。

30年前と、その後の自分に起きたさまざまなできごと、そして2022年の現在の自分は 1本のひものようです。

HIVの感染がわかった17年前 ばくぜんとしていたモヤモヤも…
今なら、過度に自分を否定することも、肯定することもなく、なーるほど、と客観的に理解できます。

そんなに長くかかったんかい(;'∀')と突っ込まれそうですが、僕の場合は、それくらいの年月は必要だった、ということ。
17年間もかけたぶん、頭と心の準備時間としては 充分過ぎるかも知れない。
テクノロジーが自分を支え続け、ずっと生きてこられたおかげです。

同時に…
科学の進歩とは逆の意味で、パートナーや友人たち…この十数年で世を去ったさまざまな人々も インパクトを与えてくれていると思っています。
いつかは自分も退場する日が来る…という絶対的な現実を改めて気づかせてくれたのは まぎれもなく”彼ら”なので。

その日を前に、自分は いったい何ができるんだろう?

パンデミックがいつ終わるのか やきもきするよりも、今の…この先の自分をしっかり生きないと
時間はどんどん流れていってしまいますよね。

未来にどんな変化が起きようと、それも結局は人生の一部になるのだから しっかり受け止めないと。
———————————————————————————————–

ずいぶん前の作品になりますが、One Direction というボーイズグループの
「Story of My Life(ストーリー・オブ・マイ・ライフ) 」という曲が 僕は好き。

普通に訳せば タイトルは “私の人生の物語”。

でも、実はもうひとつ

“自分の人生、うまくいかないことがいっぱいあってさ”
("それでも これが自分の人生なんだな" → It’s the story of my life)

という”スラング”(俗語)としての意味もあります。

あたりまえの日常のその先を

「何ごとにも期待なんかしないよ、オレって、結局ツイてないもん」

と続けるか

「やんなっちゃう…けど…気を取り直して またがんばってみよ」

と続けるか…

My Lifeのストーリーは 本人だけが知っています。

上の写真は 地元の緑地公園と 久しぶりの夏祭り。
やっぱり いいよね!!

現在進行形で 大切な人たちと いつまでも元気で。
今日よりもっとHappierな明日になりますように。

「3月9日」

なぎさのペンギン



4か月ぶりに書く日記…
今年 初めてだったか…
遅ればせながら、
今年もよろしくお願いします(^^;

「大学生活の半分はリモートで、
友だち、ほとんど作れてないです 残念」

知り合いの学生が、ふとつぶやいた言葉。
宙ぶらりんな気持ちのままで、
卒業していった人たちも、たくさんいるんだ。

自分の気がつかないところでも
世の中はどんどん移ろっていく。

そのことを改めて 思い知らされます。

早春の 陽ざしがたっぷりの
温もりに包まれた、久しぶりの休日。
ラグビー場のある大きなスポーツ公園へ。

今日は「3月9日」。

レミオロメンが歌う…
2004年の同名の曲が大好きでした。

気づけば、彼らが活動を休止して10年。
TVドラマ「1リットルの涙」で挿入曲として
使われたヒット曲「粉雪」と共に、
ドラマのモティーフとなる出会いや別れを
うたい上げた名曲です。
2010年代以降の中高生にとっては、いわゆる
“卒業ソング”として誰もが知っている定番曲
となっています。

今日 2022年3月9日のスポーツ公園は、
ヴォーカルの藤巻亮太さんが描いた
歌詞の世界にそっくり。
穏やかで、すばらしい一日でした。

つい先日、他界したある方…
15年くらい前の自分に大きな影響を
与えてくれた恩人。

あれこれ思い出しながら、
見上げた青い空は澄んでいて、
浮かんだ真っ白なすじ雲は 
はるか彼方にありました。

たぶんね、

世の中にある、多くのものごとやできごとは、
“さあ、これで終わり!”
と、大きなサイレンが鳴って終了、ではなく

徐々に徐々に、消えるように
気がついたら、人知れず
もうひとつの 別の世界と溶け合って
ひっそりと見分けがつかなくなる…

そんな性質のものなんだろうな。
あの雲といっしょや、ね。

それでも

どれくらい時間がかかるのだろう、
いまはまだ分からない、でも
パンデミックや
遠く離れた国で起きている 悲しい
できごとで傷ついている人たちの
体や、心が

少しでも早く、いえてくれる日が
来ることを願います。

2004 まだ無名の堀北真希がヒロイン↓

18年後
2022のリトグリ版は、乃木坂46の遠藤さくらさん↓

ことばの問題

なぎさのペンギン

僕の仕事は、外国から来た人に対して
日本での暮らしのお手伝いをすること。

”言葉の問題”で困ることも、もちろん
あります。
日本語の発想を直訳しただけだと
うまく伝わらない(伝えにくい)場面って
けっこうあるんですよね。

「いつもお世話になっております」
「おつかれさまでした」
日本人である僕にとってはあたりまえの
表現で、個人的には相手を思いやるステキな
あいさつだと思います。

でも 日本人の習慣を理解していない人
にとっては、
“オレ、あなたに何の世話もしてないけど?”
“別に疲れてないのに…なぜ?”
と理解されてしまうかもしれない。

こうした日本人独特の”内輪(うちわ)ことば”、
実はいっぱいあります。

それとは逆に、誰にとってもすぐにピンとくる
言葉もあります。

たとえば…
「トマト」を頭の中に思い浮かべてください。

あの赤くて酸っぱい独特の食感の野菜は、
世界中のほとんどの人が共通で認識している
言葉のひとつ。
簡単に手に入れやすく、毎日の生活の中で
身近なトマト。
イタリア料理、スペイン料理、ロシア料理…
サラダに、スープに、ジュースに。ソースに…
もし英語風に”トメイトゥ”と発音できなくても、
”ああ、たぶんあのこと言ってるな” と
余計な説明なしにすぐ理解できる。

同様に「フジヤマ」といえば、日本に一度も
来たことのない人だって、雪をかぶった
あの独特の形の富士山を連想できる人は
たくさんいます。
こうした事象を、専門家は
”メンタルレキシコン(心内辞書)”と呼びます。
あらかじめ、共通のイメージがみんなの頭に
インプットされている、ということです。

コミュニケーションを取るうえで大切なのは、
このメンタルレキシコン、心内辞書を 
いかに共有することができるかという点。

日本人なら「みかん」と言えば
イメージするものはたったの一個。
愛媛みかんでも和歌山みかんでも、
みかんはみかん、と理解します。
一方で、みかんはオレンジの仲間だけど、
オレンジ = みかん、ではありません。
“マンダリンオレンジ”は、厳密には
日本のみかんと異なるかんきつ類なので、
みかんを食べたことのない人には
補足の説明をする必要があります。

もちろん 
“細かな違いなんてどうだっていいじゃん”
という考え方もある。
でも、それは僕が日本人だからそう感じる
だけなのかもしれない。
裏を返せば、そのささいな違いこそが
知りたい、と思う人たちだっているはずで。

ナス科の植物なのに、ナスとは全然見た目
が違うトマト。富士山は世界にひとつ。
唯一無二のユニークな存在だから記憶に残り
やすいのですが…
対して、かんきつ類は世界中に数えきれない
くらいの種類があります。
”その違い”を、どう表現し、個別に扱うか。
コミュニケーションを取るうえで
僕が難しいなー、と感じることのひとつです。

これとは別の種類の難しさもあります。

次の文章は日本語ですが、理解できますか?

「NYダウが最高値圏で推移しVIX指数は
一時15を割り込むなど、米国市場が
リスクオン状態だったにもかかわらず、
東京市場は連動性が薄く、システム的な
動きに終始した印象もある」

株式市場に詳しくない僕にとっては、
この日本語はまるで”外国語”。
英語に通訳、翻訳してくださいと言われたら…
字面で理解できる範囲で機械的にこなせる
とは思います…
電子辞書と一緒で うわべの言葉を置きかえる
作業でしかないですが。

自分自身の中にイメージが浮かび、
”あ、これってこういうことを示しているんだ”
とリアリティが湧いてこそ、より正確な
発信者の意図に近い形での”言葉の橋渡し”
が可能になります。

英語を話す人が他人の英語を全部理解した上で
コミュニケーションをしているわけじゃない。
日本語を話す人のすべてが他人が話す日本語を
パーフェクトに理解できているわけでもない。

このあたりまえの事実が、いつも待っている。
僕にとってのふたつめの難しさです。

言葉の解釈は人それぞれに違うから、
自分の定義だけで判断すると どうしても
“考えの押しつけ”になってしまいがち。
ひとりひとりのメンタルレキシコンの構造は、
それぞれに違うので。

最近…世の中の分断がどんどん進んでいる
(ように思える)のは何故なのかな?

ふと思います。

自分が使う言葉は相手にも100%理解して
もらえるはず…
(特に)多くの(日本)人が、無意識に
そう思い込んでしまっている気がするのですね。
でもホントは、自分が”理解していない”こと
だからこそ…
興味をもって”未知の世界”へ足を踏み込む
努力ができたらいいな、と。

もちろん、幅広い人たちへのわかりやすさ、
なじみやすさも大切だと感じます。

僕に近い世界の話で例に出すと、
セクシャルマイノリティの世界で使われる
言葉って、もうちょっと”翻訳”なり
“通訳”なりを工夫する必要があるんじゃない?
そう思えて仕方ありません。

この十数年、新しいさまざまな言葉が、
外国経由でどんどん日本に紹介されています。
その多くが アメリカやヨーロッパ発信の、
英語の概念をベースにしています。

こうした新しい言葉の数々に…
みんな 本当についてイケてる?
仲間うちだけで面白がれる”内輪ことば”
になってないかな?

現代を生きる多くの人の心の中に、
ピッとフィットするような
真赤に熟したトマト…みたいに
イメージさせるのは難しいかもね。

でも
もっとわかりやすい表現の方法が
そろそろ出てきてもいいころなんじゃないかなー。
日本語をベースにして新しく作っちゃう、
なんてことができたら最高ですけど。