陽性者と家族の日記 “蔵人”

連夜のサヨナラ

蔵人

スポーツジムに行った日はその後近所の銭湯に行くことにしている。
血行が良くなるし、寝つきも良くなるので結構お気に入りだ。
まちがっても○ッ○○目的ではございませんっ!!

今日はK湯とI湯のうちI湯に行くことにした。
カウンターで回数券を渡すが、風呂屋のオヤジ、心ここにあらずでテレビの方向を凝視している。
日本シリーズ@甲子園球場だ。確か家を出る前は阪神が1点リードされてしかもかなりピンチだったんだけど。。。。

さて、ゆっくり風呂に浸かったあと脱衣場で身体を拭いていると、どうもロッカーの向こうのテレビのほうから凄い歓声が挙がっている。
もしや。。。
カウンターに出ると風呂屋のオヤジ、一転してヘラヘラ笑いが止まらない。
自分「もしかして、阪神勝っちゃったの?」
親父「そう、そう!サヨナラ勝ちしたんだよ~~」
やはり。。。

それはそうと、このオヤジ阪神ファンだったんか?
雰囲気は巨人ファンぽい感じだったけどなぁ。
とりあえず、よかったよかった。
I湯は今夜も上機嫌で終われそうだ。

変わり目

蔵人

今年の秋はいつにもまして爽やかな感じがする。

しかし、毎年この時期は体調的に厄介だ。
今回も先週から「ものもらい」「膝痛」ときて週末はついに風邪。
風邪としては軽いほうだが、このあと副鼻腔炎が再発して苦しむ展開が見えているので早々と次の金曜日に耳鼻科の予約を入れてしまった(笑)。

この時期体調が悪いのは自分だけではないらしく
仕事先の人も風邪を引いてグシュグシュやっていた。
ちょっと辛そうなのでアセロラCを2個買って一つ差し入れた。
お互いお大事に。

邪推

蔵人

3連休の中日に、日帰り旅行に出かけた。
目的地は、栗菓子で有名なとある山あいの町。
ちょうどシーズンとあって、観光バスも数台乗り入れるほどの賑わい。
お菓子屋も、小○○堂、竹○堂、○○甘○堂など
有名どころは大繁盛。お店も気合入りまくり。

正直言ってそれ以外のお店は人もまばら。
そんな寂しげなとあるお菓子屋にふらっと入ってみた。
まずはショーケースの「りんご羊羹」「あんず羊羹」に惹かれる。
果物と寒天と砂糖だけで作ったものらしい。
これは寒天菓子系が好きな私好み。
もちろん栗菓子もあった。
「これは自家製です。。。とても美味しいです。。。」
と、たどたどしく話す朴訥とした店の女性もいい味出して
ついつい、りんご羊羹2本、あんず羊羹2本、鹿の子栗1本、栗羊羹1本
買ってしまった。(どう考えても衝動買いか・・)

今日、あんず羊羹を開けて食べてみる。
あんずの素朴なすっぱい味で妙に幸せな気分。

都会暮らしをやっているとあの店のような
田舎っぽい純朴な雰囲気がとてもよさげな感じがして
つい財布のひもが緩んでしまう。

まさか、「また都会者が騙されおったわ、ヒヒヒ・・・」なんて、
あのおばさん夜中に売上金数えているんじゃないだろね。

かぼちゃ(ポエム風)

蔵人

かぼちゃを刻んでいると、時々気になることがある。
かぼちゃは、南瓜なので、ウリ科の植物。
なので、仲間は、きゅうり、すいか、とうがん、しろうり、メロン、などなど。
全部、暑い時期に身体を冷ます食べ物だ。
なのに、かぼちゃだけちょっと違う感じ。

何か違うんだろ?
何が違うんだろ?

そんなことを考えながら、得意料理「かぼちゃのドロドロ味噌汁」を作る秋の一日でした。

おかま

蔵人

 この前、御飯釜を買った。
 それは陶土製の「土釜」であり、いわば土鍋が御飯専用に進化したもので、最近流行りなのか、デパートに必ず2・3種類置いてある。
 なんでそんなものを買う気になったかというと、実は自分が電気釜で御飯が上手く炊けないからだ(笑)
 それでもって、土鍋で炊いたら少しは上手く炊けるかな?と思い、ネットで土鍋での御飯の炊き方を調べて実践した所、確かに電気炊飯器よりはかなり美味しく炊けるようになった。
 しかし、土鍋で炊くと大量のおこげが発生してしまい、やはり御飯専用の釜を買うことにしよう!と決心して、相方の反対を押し切って購入した次第である。

で、炊飯初日を迎えた。
初めから上手くいこうと考えてはいけない。
説明書を見ながら慎重に事を進めた。
つつがなく完成。
出来ばえはというと、かなり上手くできてる。
それでいておこげが全然発生していない。これは感動。

実は、自分は夕飯には米の御飯は食べない。○゛○○ッ○のため夕食の主食は豆腐なのだ。従って御飯は朝のお楽しみとなる。
でもこれからは朝が楽しみになるぞ。わくわく。

***************
*以下「おかま」絡みの実話集*
***************
(小噺その1)
デパートの休憩所で相方と土釜の購入についてあれこれ論議していた時のこと。鉄製の御釜のことになり「鉄のお釜」という単語が飛び出してふと思った。
蔵人「鉄のおかまってさ・・・○○電鉄にいる○○ちゃんとか、そういう人のこと?」
相方「そうね、あとヲタの●●ちゃんとかね。。。」

(小噺その2)
御飯を炊いた後、その御釜を洗っている時に相方から電話。
蔵人「今、お釜洗ってるの~」
相方「あら、お風呂入ってたのね、ごめんなさ~い」

(小噺その3)
蔵人「おこげ、全然付かなかったよ。」
相方「まぁ、女性はごめんなさい、ということね。」

便利

蔵人

客先の営業所の人と話す機会があった。
いつも管理部門の人が相手なので、現場の人とゆっくり話せるのは本当に珍しい。
食品を小売店に配送する仕事のため、朝早くからの仕事になるそうだ。

「・・・じゃ、朝まだ真っ暗なうちから廻りはじめるんですよね~?」
「・・・ええ、早い人は12時前にここへ来ますよ」
「12時前って・・・夜の12時???」
「そうですよ。2時頃から出かけるんです。最近は営業所も統廃合で担当のエリアが広くなったんで、朝までに全部届けようとするとそうなっちゃうんですよ。それで昼前ごろ終わりです・・・」

 そうなんだ。こういう(自分から見れば)無茶な生活リズムで仕事をする人に支えられて自分は常に新鮮でおいしいものを食べているんだと思い知らされた。
 スーパーに行くとつい製造年月日の新しいもの、賞味期限が遅いものを探して選んでいるが、その些細な欲求が廻り回ってこういう事になっているのだ。

 今の世の中、便利さの追求はまるで当然の権利となってサービスがどんどん膨らんでいるけども、多少不便でもいいや、と、今日、思った。

電波ジャック

蔵人

起きてテレビをつけたら、北海道で大地震だ。
ああ、各局お祭り状態。
・・・・それにしても、今日の天気はどうなのさ!!

ズームイン、あなたが一番偉いぞ。

精進明け

蔵人

今日は病院の日。
まずはHIVの診療科へ。
担当医、今日は虫の居所がかなり悪いらしい。
「きょうこれから皮膚科にかかりたいんですけど・・・」
と言ったら、
「そういうことは早めに看護師さんに言って下さい(#゚Д゚)」
と凄い剣幕。
医者だって人間だしあなたとはもう3年近くの付き合いだから
別にどうって事無いんだけどさ、このくらい。
でもこんなつっけんどんな応対これからも続いたら
何時の日か チ  ク  る  よ  。

さて次は腎臓内科。
診察室で血圧を測る。120-70位。医者曰く、
「おや、ずいぶんよくなったね~。努力が実ってきたのかな?」
そりゃそうさ。
昨日の昼の軽井沢ケーキ以来、夜は質素な食事で
今朝は朝食抜きで来たんだもん。

さて、採血も診察も終わった事だし、
唐揚定食でも食べますか。

変わらないもの

蔵人

週末から相方と新潟方面へ旅行に行ってきた。
帰りは長野から軽井沢で買物のため途中下車。
軽井沢は一昨年にも旅行に行き、色々物色したのだが
二人の興味はアウトレットの衣料品よりむしろ食べ物の類。
二人してとても喰い意地が・・・もとい、グルメなの。

相方の目的地の一つに、表通りに面した古い佇まいのケーキ屋さんがあって
前回は買い損ねたため今回は真っ先に向かって無事数種類のケーキを確保。
東京に戻ってきて試食会を執り行った。

感想は・・・一言でいえば「懐かしい味」というところ。
最近の洋菓子は、バターや洋酒や蜜の類をたっぷり使って
まったりと柔らかい食感のものが多いけど、ここのはそれとは対極のさっぱり感。
和菓子屋さんが洋菓子を作るとこんな感じ、みたいな。。。

このケーキ屋さんのケーキは多分昔から全く変わらない作り方。
材料が豊富にそろえられ、飽食の時代になっても頑なに変えていないのだろう。
新幹線がやってきて、自分みたいな観光客が街中にあふれかえるようになって
下世話な店がどんどん増加している中で、
この地味さ加減は、昔ながらの軽井沢が垣間見える気がした。
いつまでも変わらずにいて欲しいもの。

誕生祝

蔵人

電話。
親からだった。

「もうすぐ、蔵人の誕生日だけど、
ネクタイでも買ってあげようかと思って・・・」
親はもう年金生活に入っているので
そんなにお金の余裕はない。
こちらがあれこれと世話をしてやらなければ
ならない立場なのだ。
ネクタイなんか、上野で売っている1本500円ので
自分は充分である。

「うーーーーん。。。。。」
答えを渋っていると、
「じゃあ、何がいいか、考えといてね」
と言って、電話は切れた。

いつまでたっても親として何か子供に
してあげたいのだろう。
何もかも断るのは忍びない。
かといって高価な物や買うのに手間がかかる品もムリ。

何だか少し切なくなりにけり