陽性者と家族の日記 “蔵人”

常識

蔵人

東京の桜の季節は染井吉野に限って言えばとっくに終わり。
でも、今が一番見頃のものもある。八重桜の類がそうで、桃山や元禄時代の屏風絵に描かれた桜みたく花と葉っぱが同時に出てるのだが、それはそれでとても古風で豪華で乙なもの。
本日は都心部にあるとある植物園に行ったのだが、沢山の八重桜が咲いていて見事だった。相方とお弁当持ってふらっと入ったが、園内も人が多すぎず落ち着いた感じで楽しめた。

さて帰り際に緑色の桜の花を発見。緑色はなかなか無いのでとても珍しい。「御衣黄」かなと思ったが木の幹にぶら下がっていた表示板には「鬱金(うこん)」と書かれてあった、あぁそう言えば聞いたことのある名前だ・・・・
と、その時近くでとあるお嬢さんのお馬鹿な一言が小耳に入った。
「あ、うこんって、桜だったんだねー(妙に納得している風)」
もしかして、カレーとかに入れるウコン(ターメリック)と思いっきり勘違いしている。。。
でもそのお嬢さんは自分からはちょっと遠い所にいるのでわざわざ訂正する気にもなれない。
そのうちどこかで赤っ恥かくのかな。それともそのまま気が付かずに人生を送るのか。どちらにしても少々可哀相ではあるのだが。

もう私の知ったことではない。

ハル、ウララ

蔵人

昼前まで降っていた雨は止み、陽射しが出てきた。

午後から研修会に出席するため地下鉄に乗り込む。
午前中バタバタと動いたせいか、電車のシートに座るとすぐに眠気がやってきた。
3つ先の駅なので寝過ごさないように・・・と思いつつ、一瞬記憶が飛び、はっと目覚めて止まっている窓の外の駅名を見るとそこはすでに降りる駅。
やば、降りなきゃと急いで立って駆け降りた。電車が止まってしばらくしてから突然慌てて降りる不思議な人を私が演じてしまった(笑)。

研修会場の周辺は都内でも有数の桜の名所。会場の入口の脇にも綺麗な光景が広がっていた。
入口で分厚いテキストをもらい、中に入る。人が多くてポカポカを超えて少々暑い。
着席して研修の話が始まるとまたもや眠くなってしまった。
話に沿ってテキストをあちこち見回すが眠気に勝てずにウトウト。またウトウト。。。
ハッ、と目が醒めてテキストを押し付けていた腕を見るとあとがついているだけでなく赤ーくみみず腫れみたいな状態になっていた。おいおい。。。

終わって外に出ると、またもや満開の桜と綺麗な青空と眩しい陽射しが。。。
ああ、もう、これは、お昼寝三昧するためのようなセッティングだね。

大変です

蔵人

またまた繁忙期の季節が始まりだした。

今日は大阪へ日帰り出張。仕事はつつがなく終了し、新大阪から新幹線に乗り込む。
京都駅を出発後、穴子寿司をほおばりながら車掌のアナウンスを何となく聞いていた。
「・・・駆け込み乗車は大変です。・・・」
何か違和感のあるアナウンスだが、聴き違いかなぁ?と思いつつ、穴子寿司、御飯が柔らかくて甘くて美味しい。。。

次は名古屋駅を出発後、今度はちゃんと車掌のアナウンスに耳を傾ける。
「・・・発車間際の駆け込み乗車は大変です・・・」
やっぱり・・・。ボソボソとめんどくさそうにつぶやいている。
駆け込み乗車、そりゃ大変だけどさぁ。
省略して意味が変わってきてるよ(笑)

遥かなるシエナの町

蔵人

東京のローカルTV局、余り見る番組は無いのだが、時々海外の風景とかを環境ビテオ的にダラダラ流しているので音を消してチャンネルを合わせていることが偶にある。

今日はヨーロッパの古い町並みと糸杉のある田園風景が見える。
トスカナ地方だろうか?
大聖堂もみえる。シエナかなぁ。
しばし、旅行しているような気分に。。。

実はこの番組は下に文字ニュースを流している番組でもある。

別に文字は見なければいいんだけど、、、
でも大相撲の取組結果を流すのだけは勘弁してくれ。
旅行気分もすっかりぶち壊れ(苦笑)。

一期一会

蔵人

不思議な事はあるもので。

病院にいくためにバスに乗った。
次の停留所で黒い服の一人の男性が乗ってきた。通路をはさんだ隣の席につく。
どこかで見た記憶があるが、気のせいか。。。

バスは病院の前に着き、彼は先に降り、自分はその後で降りる。
受付を済ませ、診療科の入り口に行くと先程の彼が立っていた。そうか、ここで以前見たことがあったのかな。
そして診察室の前の椅子に座って順番を待っていたら彼はその隣の椅子に座った。

どうやら主治医は違ったみたいだ。
採血を済ませ、もう一つの科も済ませ、会計を済ませて薬をもらいに薬局へ。
そしたら薬局の入り口で彼の姿が。おや、またしても。
薬の順番待ちも一つ違いだった。

帰り道はバスではなく地下鉄の駅へ。駅前の信号待ちでも、彼の姿が。
ここまで行動パターンが、偶然にせよ一致してくると、ちょっとただならぬものを感じてしまう。

しかし、自分はその後新宿の中華屋で餃子定食を食べたのですがそこにはさすがに彼の姿はございませんでした。

切れ味

蔵人

自分が使っているスーパーにはプチ催事場みたいなスペースがあって、そこでよく金物市とかをやっている。
覗くと結構面白い商品が沢山あるので立ち寄るのだが、なかなか買うまでには余り到らない。

しかし、こないだは偶々気分が乗っていたのかどうか分からないが色々と買いました。その中でも一番特筆すべきなのは「簡単包丁砥ぎ器」。
内部にセラミックの砥石が仕掛けてあって、包丁を隙間に差し込んで前後に10往復するだけであ~ら不思議、見事に砥ぎ終わるという代物。結構値も張るが、某有名メーカーの商品という信用に賭けて手に入れた。
さて、砥ぎ器使用後の包丁ですが、これが凄いの何の、ビックリするほどの切れ味。葱なんぞは力を入れなくてもストンストンと落ちていく、今までよく砥がずに我慢してたものだと驚いてしまった。

いやはや、包丁は定期的に研ぐもんだね。
「簡単包丁砥ぎ器」買って良かった。

老梅

蔵人

前の日に仕事が入ったので今日は代休。
午前中のうちに色々な買い物をするために歩き回る。

夷川通を歩いていたら左手の丸太町通の向こうに御苑の緑が見える。
そうだ、今は梅が見ごろかもしれない、とちょっと寄り道して京都御苑に入る(そう、またもや京都を徘徊中(笑))。

梅が沢山植わっている梅苑にはふわーっと梅の花の香りが漂う。
満開のものもあり、とても華やかだ。
しかし、気が付いたが、結構な老木が多い。
若く思い切り花を開かせているものとは違い、花も小ぶりで、ポツポツと間のあいた咲き方である。
桜とは違って梅は満開が一番綺麗というわけでもなくポツポツでもとても味わいがあるものだ。
老木が懸命に花を開かせる姿はとても心惹かれるものがある。

寒い弥生の幕開け、あいにく空はどんよりとして小雨も落ちてきているがこれもまた思い出。
寄り道してとても得した気になりました。

存在意義

蔵人

今日のトップニュースは別に見なくても大方分かっているのでテレビを見る気が起こらない。

砒素カレー事件の某主婦の時もそうだったが、価値判断の尺度が通常の者とまるで異なる人間を裁くというのはとても難しいみたいだ。

しかしこういうとてつもない人は今に始まった訳ではなく古今東西定期的に出るもので、一般人に対していろんな意味での警告というか、そういうものを与えるために出現しているような気がしてならない。

この世のものに不必要なものは無い、というが、彼らがこの世に生を得た目的はそういうことなのだろうか。

折鶴蘭

蔵人

折鶴蘭の花が開いたので、デジカメで記念に写真を撮った。

この蘭は半年以上前に床屋のおばさんから子株をもらったもので、もらった時は本当に折鶴みたいな可愛らしい姿だった。あまり日当たりは良いと言えないものの、部屋の中でぬくぬくと育てられたせいか、今月に入って花芽がスルスルっと伸びてつぼみが沢山膨らんできた。

今日開いた花は2番目のもの。最初の花の時は「明日にでも写真をとろう」と油断していたら3時間位で花が閉じてしまい、次の日にはもう終わってしまっていた。実に儚い命だったのだ。

今日帰宅して撮った花も、もう閉じてしまった。今朝出かけるときはまだ開いていなかったのに。

でも、まだつぼみは沢山残っている。
しばらくは夕方うちに帰るのが楽しみになりそうだ。
懸命に咲く姿はとても美しいもの。

きものと袴

蔵人

突然だが、週末にまた京都へ旅行に行ってきた。

千二百年の都だけあって、何度行っても見る場所に事欠かない。
しかし東京や大阪に較べて鉄道が余り発達していないのでバスかタクシーを比較的使うようになる。
今回偶々拾ったタクシーの中に「きもの割引」の広告が載っていた。読むと何でも着物を着ているお客には運賃を割引してくれるとの事。当初は期間限定だったが好評に付き恒久的実施になるらしい。

確認のため訊いてみた。
「あの~。この『きもの割引』って、男の着物でも良いんですか?」
「ええ、大丈夫ですよ~」
そう、自分はまだ「和服で外出」の野望は捨てていないのだ。

しかし、タクシーを降りた後、一つ確認することを忘れていた。厳密に言うと「きもの」と「袴姿」は別物である。「暴れん坊将軍」でパカランパカランと馬にまたがる松平健は「袴姿」だし、「マツケンサンバ」を歌い踊る松平健は「きもの」である。
自分は「きもの」は持っているが、「袴」は持っていない。
「袴姿」でも割引OKなんだろうか。

別にOKかどうかに拘らず自分は袴を着る事は無いだろうからかなりどうでもよい疑問かも。
でも袴は動きやすそうだし、正月とかには着てみたいものである。