スタッフ日記

あなたにとって、薬を飲むということはどういうことですか?

おーつき

抗HIV薬の開発・進歩により、HIV陽性になっても早めにそのことに気づいて適切な治療を行うと、長期間、健康状態を維持することが可能になっています。では、ある程度長期にわたって抗HIV薬を飲みながら生活を送ることが前提となる中、日々の生活で薬とつき合っていくこと──飲み忘れ防止の工夫をしたり、服薬の都合にあわせて外出の予定を組んだり、飲み続けるモチベーションのありかなど──とはどんなことなのでしょうか。

現在、服薬中のHIV陽性者を対象にした「生活と服薬継続に関するアンケート」をぷれいす東京で行っています。協力いただける方や興味をお持ちの方は、ぜひ以下URLのページをご覧ください。

アンケート用紙を配布しています

つなぐ つづける ささえあう and more…

おーつき

毎年恒例HIV陽性者参加支援スカラシップ委員会(はばたき福祉事業団、ぷれいす東京、日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス)では、今年11月に開催される第26回日本エイズ学会学術集会に、より多くのHIV陽性者が参加するよう、学会参加登録料と旅費を補助するスカラシップを提供しています。医療や薬、社会的支援などのHIV/AIDSの最新の調査研究に触れたり、当事者を含めたHIV/AIDSのフィールドに関わるさまざまな人たちと交流したりする機会となる学術集会に参加するために、活用いただければと思います。スカラシップの概要や過去の実績、応募方法などは以下のページをご覧ください。

夏休み

さとう

梅雨の真っただ中ですが、いかがお過ごしでしょうか?鬱陶しい季節ではありますが、梅雨明け後の夏の日差しを考えると、なんだかわくわくしてきます。もうこの年になると、海に行ってがっつり焼くなんてことはありえませんが、それでも夏の海は大好きです。夕暮れ日が沈んで行く瞬間をゆっくりと過ごしたいものです。

ぷれいす東京・事務所の夏休みは、8月11日土曜日から16日木曜日に決まりました。ただこの間、ポジティブライン、感染不安の電話相談、ゲイのための電話相談はそれぞれ通常営業ですので、ご利用ください。

個人的には、とても嬉しい知らせが舞い込みました。仙台で透析を受けてくれる病院が見つかりました。仙台を起点にしたら、東北方面の長旅も可能になったわけで、早速今年の夏は5泊6日の旅に出ます。透析を始めてから、何かと行動範囲が限られていたのですが、こうして決まってみると、HIVを持ちながら、旅行することも少しずつではありますが、できるようになってきたと感じています。後は北海道や沖縄での施設を探したいと思っている今日この頃。梅雨明けを心待ちにしましょう。

外交レディ

おーつき

USA今月は、外国・国際関係のイベントに恵まれた月です。

駐日アメリカ大使館が、LGBTプライド月間(1969年6月に起こったゲイバーの強制捜査に対抗して始まった、ゲイ・アクティヴィストたちの運動にちなんで、アメリカで制定)を祝って4日(月)に開催したレセプションに、いくしまさんと出席してきました。ハイ・ランクの外交官が同性のパートナーを伴って外国に赴任したり、陸・海・空・海兵で従軍するセクシュアル・マイノリティのネットワークOutServeが立ち上がったり、11月に再選をかけた大統領選挙を控えるオバマ大統領も同性婚の支持を表明するなど、アメリカでは公的機関を含むさまざまなレベルでセクシュアル・マイノリティの可視化が進んでいるように感じます。

また、これに先立ち、アメリカのセクシュアル・マイノリティのNGOのネットワークCouncil for Global Equalityの代表との意見交換会が行われました。アメリカの外交政策がセクシュアル・マイノリティに配慮したものとなるよう、彼らが政府に対して行っている政策提言や、ロビーイングの手法などが紹介されました。

 

TestingAutographs

続いて、台湾からHIV/AIDSの活動を行う旧知のNGO、Taiwan AIDS Foundationのスタッフと元・政府高官らが来日。日本のHIV/AIDSの取り組みを知りたいと厚生労働省と東京都(南新宿検査・相談室)を訪問し、コミュニティセンターaktaでは台日NGOスタッフらによる交流会が開かれました。HIVにかかわる医療費がエイズ対策予算全体を逼迫しているという台湾のメンバーは、日本では台湾ほどには新規感染が増えていないこと、とりわけMSMへ向けた予防啓発の手法に興味を示していました。

Taiwanこういった交流がそれぞれにとって実り多い時間となり、今後のよりよい活動につながればと思います。

 

 

 

 

★おまけ★

最近やじまさんからもらったオーストラリアのゲイ・バイセクシュアル男性の“ビギナー”を対象にした啓発資材。なかでもいわゆるイケてる系ではない層へ向けて、ポジティブなメッセージとともに、ゲイ・ライフの送り方や性の健康のヒントなどがユーモラスなコミック調で紹介されています。

Australia

蚊れいなる闘い

さとう

20120621182413事務所にいるスタッフが、今日、蚊に刺されたと話していました。昨年から夏場には害虫除けを配置していたのですが…。「どうも効きが悪いよね」「100円ショップで買ったからかな」などとスタッフで会話してました。

今日、蚊に刺されたスタッフが「あれ、中蓋が開いてない」…とひと言。はらださ〜ん、1年間も未使用ですか!?みんなで大笑いの巻。100円ショップも濡れ衣でした。ひどい(笑)

嵐の前の静けさ

さとう

台風が迫ってきてます。6月の上陸は2004年以来になりそうとのこと。それも強い台風だけれど、コンパクトさだそうで、急に風が強くなるのが特徴のようです。でもまだ風は強くない。大型の台風だと、そろそろ風が強くなり始める距離だけれど…。やはり油断しては行けないような気がします。なんだか妙に静かなのが不気味です。農作物への影響が心配です。これからさくらんぼの美味しい季節。被害がないように祈ってます。

ところで「美しきチャレンジャー」って知ってますか?ボウリングの昭和のドラマです。腰を痛めてまでビッグ4や7-10(大きなスプリット)のカバーの練習に「ありえない〜」と言いながらも、DVDを楽しんでいます。あの頃のスポ根ものは必ず「魔球」が出てきましたね、懐かしい。今日は台風で、ボウリングも中止になったので、家で大人しく続きを見ることにします。

さあ、あと一踏ん張りして、仕事が終わったら、急いで帰ろうっと。皆さまも、気をつけてくださいね。

感謝

さとう

6月3日のLiving Together のど自慢、出演してきました。僕の時間的都合のため、トリを務めさせて頂いたのですが、緊張していないつもりが、椅子に足がかからず、倒れそうになり、リーディングは噛んでしまい、後半は感情が湧いてきて、涙をこらえながら何とか乗り切りました。「Sweet 10」という自作の文章を読んだわけですが、相方との10年目のスタートに記念の日になりました。

「結局、惚気ですね」と言われつつも、会場では一緒に感動してくれた人たちもいらっしゃった様子。気恥ずかしくもありますが、とても嬉しく思います。HIVがあろうとなかろうと、人は幸せになるために生まれてきた。僕はその形がたまたま見つかったけれど、それは誰でも可能だと思う。というメッッセージが少しでも届いたのなら、本望です。

ところで、今日は事務所は比較的静かなのですが、からすが必要以上にうるさいのです。まきはらさん曰く、「枇杷を食べにきている」とか。他のスタッフも確かにからすは枇杷が好きで、農家が困っているとか。あ〜枇杷食べたい。

何歳になってもビギナー?

矢島 嵩

ちょっと前に、web NESTの運営委員のつぶやきで「人生はビギナーズ」という映画がらみのことを書いたのですが、ここではしつこく別の角度から・・・。

75歳の男性が妻と死別してからゲイであることをカミングアウトして残り少ない人生を謳歌するべく・・・。ストーリーはたぶんあちこち書かれていると思うので詳細は割愛しますね。僕が思うのは、自分の人生において「昨日までがこうだったから、明日もこうだと決めつけないでいい」という、言ってみれば当たり前のことです。この感覚とか発想のことを、実は「若さ」というのかもしれませんし、「希望」というのかもしれません。

HIV陽性と知って、比較的スムーズにそれを受け入れて自分の生活やネットワークを維持していく「ソフトランディング派」も多くなった反面、心身ともにダメージを受け、社会的にも人間関係にも大きく損傷を受けてしまう人もいます。それはそれは大変で修復できないほどの傷を残すこともあります。でも、時にそれをきっかけとして、新たな人生をビギナーとして歩み始めている人にも出会うことがあるのです。僭越ながら(笑)、僕自身もその1人だったのですが、ビギナーズラックのような、怖いもの知らずの年月をこの年齢になってまた過ごせたことは、何ものにも代え難いことだったなと今頃になって思います。

もうひとつ、「ヘルプ〜心がつなぐストーリー」という映画を観ました。1960年代のアメリカ南部ミシシッピー州ジャクソンが舞台の黒人メイドたちの話・・・と設定を聞いただけだと、人種差別と戦う辛く厳しい映画をイメージしそうですよね。でも、実際はなんだかコミカルで味わい深い印象の映画で、名女優たちの熱演合戦にもついつい引き込まれてしまいました。

冷静に考えてみるとかなり悲惨なシチュエーションが描かれているこの映画が、妙におかしげで楽しげな雰囲気なのは、登場人物が「ひとかたまりの被差別群」ではなく、ひとりひとりが表情豊でチャーミングだからです。悲しみとか、怒りとか、喜びといった感情に満ちていることももちろんですが、向こう見ずだったり、そのくせ臆病だったり、ちょっと意地悪だったり、うそつきだったりといった、完全無欠とはほど遠い愛らしさがあるからなのだと思うのです。

どちらの映画もシンプル。
自分らしくあること、それが一番。
そんな気持ちにさせられました。

薬のこと

さとう

HIVの治療で、とても重要なことのひとつに、薬のことがあります。きちんと飲まないと薬剤耐性ができると言われたり、副作用があると言われると、服薬を始める前には、いろいろな想像が頭を巡りました。でも飲み始めて見ると、以外となんでもなかったり…。副作用がきつくて大変とか、他の薬との飲み合わせは?とか、サプリメントとの兼ね合いは?とか…

実は薬のことって、わからないことだらけ。医師は処方をしてくれますが、注意点が何かは十分聞いていない感じがありました。他の病気で入院した時、病室に薬剤師さんが来てくれて、薬のことをじっくり話したことがありました。「食後直後」と言われていた薬が「食事中でもいいくらい」と言われた時に、やはり薬のことは薬剤師さんに聞くのが一番だな、って感じたことがあります。

3人の薬剤師さんが話をしてくれる機会なんて、滅多にありません。僕も出たいなぁと思いながら、仕事の都合で無理かも…(涙)申込まだ間に合いますよ。

専門家と話そう「薬剤師と話そう」 6月9日(土)16:00〜18:00*事前申込が必要です。

活動報告会ご来場ありがとうございました

はらだ

昨日、5月27日(日)、18時より、ぷれいす東京の2011年度活動報告会が開催され、スピーカー、一般参加者、スタッフなど、あわせて79名の参加がありました。日曜の夕方にもかかわらず、たくさんのご来場ありがとうございました。当日の詳細は、次回のニュースレターに掲載の予定です。どうぞ楽しみにお待ちください。